【第27回】蛍光灯の2027年問題!一般照明用蛍光灯の製造・輸出入が終了します!
2023年11月に開催された「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議」において、一般照明用の 蛍光灯(住宅、事務所、工場、店舗、作業現場、街路灯などで広く使用されているランプ)の製造・輸出入を、2025年末から2027年末までに段階的に廃止することが決定されました(廃止対象と なる蛍光ランプは、期限以降の製造および輸出入が禁止されますが、流通在庫がある限り販売や使 用は可能です)。
一般照明用蛍光灯が廃止される理由は、環境と人体に有害な水銀が使用されているためです。使用済みの蛍光灯を適切に廃棄する際の手間や健康被害の防止、環境保全の観点から、国際的な規制の対象となりました。この事案を受けて、今後はLED照明への切り替え・導入を検討する必要があります。
LED照明に切り替えることで、白熱電球や蛍光灯と比較して少ない電力で明るく点灯し、電気代の節約が可能です。また、CO2排出量の削減にも寄与し、地球温暖化防止につながります。さらに、LED照明は長寿命で交換回数が少ないため、低コストであるなどのメリットがあります。 2019年度の家庭部門における世帯あたりの年間消費電力量の機器別構成比順は、1位:エアコン (14.7%)、2位:冷蔵庫(14.3%)、3位:照明(13.5%)と、照明が占める消費電力量の割合が大きいことから、LED照明への切り替えによる省エネ・節約効果が期待されます。
一般照明用蛍光灯の製造・輸出入が終了することを初めて知った方も多いのではないでしょうか。
2027年が迫るにつれて、切り替えに伴う工事が混雑し、時間がかかる可能性や、LED照明の需要増加による品不足や価格高騰の懸念があることから、「蛍光灯の2027年問題」と呼ばれています。
まだ先の話だと先延ばしにせず、計画的にLED照明への切り替え・導入を検討し、蛍光灯の2027年問題に対応していく必要があります。
(出典:環境省HP)