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【第25回】環境アセスメントとは?

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2025年3月5日更新

 今回は、再生可能エネルギーの導入に伴う環境アセスメント制度の役割について説明します。

 まず、環境アセスメント(環境影響評価)とは、特定の開発事業が環境に与える影響を当該開発事業実施者が事前に調査・予測・評価を行い、その結果をもとに国民、地方公共団体から意見を聴取しながら適切な対策を講じて事業の計画に反映させることを目的とした制度です。

 環境影響評価法で環境アセスメントの対象となる事業は、道路、河川、鉄道、飛行場のほか、太陽電池発電所や風力発電所、地熱発電所等の再生可能エネルギーの発電所を含む13種類の事業です。 このうち規模が大きく環境に大きな影響を及ぼす事業を「第1種事業」として定め、環境アセスメン トの手続きを必ず行う必要があります。

 大規模な再生可能エネルギー発電所の立地が進むなか、この制度は非常に重要な役割を果たしてい ます。

 風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーは、持続可能なエネルギー供給を実現するための重要な手段です が、その設置や運用によって地域環境に与える影響も無視できません。例えば、風力発電所の設置にあたっては、周辺の生態系や景観、音の問題などが考慮される必要があります。

 環境アセスメント制度は、こうした影響を事前に評価し、 地域住民や関係者の意見を反映させることで、より良い環境保全と地域の調和を図ることを目的としています。 具体的には、環境アセスメントは以下のようなプロセスを経て行われます。

(1) まず、事業者は計画段階で環境影響評価書を作成し、その中で事業が及ぼす可能性のある環境への影響を詳細に分析します。この評価書は、地域住民や専門家からの意見を求める公聴会などを通じて広く公開されます。町民の皆さまは、この段階で自らの意見や懸念を表明する機会があります。

(2) 次に、収集された意見や情報をもとに、事業者は必要な対策を講じることになります。これには、影響を軽減するための技術的な工夫や、地域社会との協力体制の構築が含まれます。

(3) 最終的には、環境アセスメントの結果を踏まえた上で、事業の実施が許可されるかどうかが判断されます。

 このように、環境アセスメント制度は再生可能エネルギーの導入において、地域住民の声を反映させる重要な仕組みです。この制度を通じて 環境保全と地域の発展を両立させていくことを目的としています。