もう冬はすぐそこなのか…大量の雪虫が顔面に飛び込んできます。
社会教育課のぐみです。
さて。本日は八雲学講座第5回目のレポートです。
バックナンバー
第1回目講座レポート「尾張徳川家ゆかりの地バスツアー」
第2回目講座レポート「自然に寄り添い育てる野菜とそのタネの話。」
第3回目講座レポート「八雲の遺跡が語る縄文の世界」
第4回目講座レポート「八雲の運輸業、その歩み」
10月24日(日)は、「熊石学習バスツアー」と題し、皆さんと熊石に出かけてきました!
まず向かったのは、熊石歴史記念館。
元熊石町史の編さん委員で、熊石郷土史家でもある松田紀嗣さんを講師に招き、熊石地区の歴史的概要について解説いただきました。
第1回目の講座「尾張徳川家ゆかりの地バスツアー」で学んだとおり、太平洋側の八雲地域は徳川家の影響を大きく受けた歴史であったのに対し、日本海側の熊石地域は松前藩との関わりが深いなど、同じ1つの町ですが大きな違いがあることを改めて学ぶことができました。
(「熊石」はアイヌ語の「クマウシ」が語源で、「魚を乾かす竿のあるところ」という意味。ニシンをはじめとして、古くから漁業の町として栄えてきたのだそうです。)
展示品それぞれの、松田さんだからこそ話せる裏話もあり、時折笑いも起こりながらの1時間30分でした。
歴史記念館で学んだあとは、それにまつわる熊石各地の史跡めぐりも面白そう!
また熊石に再訪したい、と思える内容でした。
続いて移動したのは、熊石海洋深層水交流施設。
松田さんの解説を通して、熊石はかつてニシンの千石場所として繁栄してきたことを学びましたが、ここからは頭を現代へと切り替えて、「熊石における漁業の現状」を学びます。
「“北海道発”トラウトサーモン養殖の試み」と題して、熊石総合支所産業課長の吉田一久氏に解説いただきました。
漁業資源の深刻な減少が続いている熊石地域ですが、令和元年12月から、沿岸漁業の振興と漁業経営の安定・地域の活性化を目指し、北海道では初となる「トラウトサーモン」の本格生産に向けた実証試験が行われています。(取組みは八雲地域でも行われています)
新聞等でも数多く報道されており、「北海道二海サーモン」と名付けられ、八雲町のふるさと納税の返礼品になるなど、耳にした方も多いですよね。
熊石における養殖試験(2サイクル目)の結果としては、生存率は87%。多くが出荷できる規格を満たしていたとのことで、確かな手応えも感じているのだとか!
終盤には、熊石海洋深層水がどのように利活用されているのかの解説や…
水産試験研究施設も見学させてもらい、「海のパセリ」と呼ばれるスーパーフード・海藻の「ダルス」や、様々な魚を養殖している水槽も見させていただき、熊石ならではの海洋資源を活用した現代の漁業について、学びを深めることができました。
八雲学を受講されている方は、八雲地域側にお住まいの方のみ。同じ八雲町とは言え、雲石峠を越えた熊石地域に出かける機会や、その歴史や風土、産業について学ぶ機会はそう多くないかもしれませんね。
現地に直接行って、見て、聞いて、感じられるものはやはり大きいなと感じる1日でした。
(日本海に沈む真っ赤な夕陽も見られて、ザ・熊石らしさも満喫!)
講師をお引き受けいただいた皆さん、どうもありがとうございました。
さて、次回、11月10日(水)の八雲学講座は、全身に伝わる太鼓の迫力に感動必至!?
「八雲ばやし『どどん鼓座』とその鼓動」(講師:八雲ばやし「どどん鼓座」代表政田翔太氏)です。
「どどん鼓座」が持つお囃子は、それぞれが八雲の自然や文化を物語っている…って、ご存知でしたか?
当日は太鼓の実演も予定されているそうなので、お話に加えてとても楽しみです♪
次回のレポートもぜひご覧ください♪