この度の台風、そして大地震およびその後の全道的な停電で、多くの方が被災され、今も大変な状況におかれていることとと存じます。被災からの一刻も早い復旧・復興をお祈りしております。しげちゃんです。
なお、資料館の展示資料は揺れで倒れたりすることなく、無事でした。
さて、台風が北海道に近づいていた日、TBS『マツコの知らない世界』では、「ご当地民芸品の世界」が放送されていました。
そのなかで、北海道といえば木彫り熊ということで、鮭咥え熊が紹介されましたが、話の中で面彫りの熊が若者に人気あるって話がでまして、その画像を資料館から提供しました。
放送は、あと4日間はTBSの公式、TBS FREEで無料見ることができます。木彫り熊は、37分くらいから。
ちょっと補足すると、昭和初期にたくさん職人がいて作られた面彫りが、今若い人たちの間で人気という話がありますが、画面上に出てくる柴崎さんの熊は、戦後の作風です。
もっといえば、戦前には八雲の木彫り熊はすごく有名で、いろいろな姿(スキーしてたり鮭背負ったり相撲したり種まきしたり)が作られていましたが、他の地域ではあまり変形熊といわれるいろんなポーズをした熊は作られていなかったようです。
八雲では昭和3年にはすでに「荒彫」といわれたカットされた面で熊を表現した木彫り熊(面彫りの一種。ほかに一刀彫とか、素彫りとか、時代や作者によっていろいろ呼ばれるカットされた面で熊を表現したものを、総称して面彫りと呼んでいます)も生まれていまして、柴崎さんも荒彫と呼ばれたころの熊、彫っています。
なお、鮭をくわえた姿は戦後のブームで生まれて定番化したもので、八雲以外の場所で作られたもの、という理解です。いろいろお話したいことはありますが、整理するのに時間がかかるので、番組を紹介&補足するにとどめさせていただきます。
なおこの最近ブームの柴崎熊は、八雲町木彫り熊資料館で見れます。
停電のため6日は臨時休館いたしましたが、本日から通常通り開館しています。
ただ、急な停電や余震等ありましたら、また臨時休館する可能性もありますが、ご了承ください。
よろしくどーぞ。
(投稿者:しげちゃん)