はねだし倉

 「熊石全景(其の3)」と言う戦前の絵葉書に、海岸に建ち並ぶはねだし倉が写っていました。
 はねだし倉とは、鰊漁家の付属施設として海岸の地形に合わせ、海側に跳ね出す形で建てられた建物で、床には開口部が設けられ、船から直接荷物の出し入れが出来る構造になっています。倉には、漁具の他に鰊粕、身欠き鰊、数の子などを入れていたそうです。
 北海道開拓の村には、「旧土谷家はねだし」と言う建物が移築されています。明治20年頃に建てられた倉で、木造平屋建てで熊石根崎町の海岸部に建てられていたそうです。
 江差町の国の重要文化財「旧中村家」は明治21年頃の建物で、はねだし部分は昭和30年頃海岸道路の建設時に取り壊されたものを、昭和55年からの保存修理工事によって往事の姿を再現したものです。再現にあたり、江差町の横山家、乙部町の寺島家、熊石では根崎町の土谷家と相沼町のカネシチ山田家のはねだしなどを参考にしたと言われています。昭和62年頃には、泊川町に「石置きはねだし倉」が1棟だけ残っていたそうです。
 明治期に建てられたはねだし倉は、昭和30~40年代の海岸埋め立てと道路の造成工事で姿を消していったそうです。

熊石全景 其の3
熊石全景(其の3)の一部分

投稿者:しんちゃん

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雪国生活記録 その1 ~車の除雪関係~

やふー!しげちゃんです。
今回は、絶賛初体験中の雪国の生活について書きたいと思います。
もう終盤になってきて、ちょっとネタが今更感あるのですが。というか八雲は雨降ってますね最近…
昼間雪溶ける→夕方から凍る→夜スケートリンクで足下が危ないです。昨日は帰りに2倍以上の時間かかりました。慣れれば平気なんでしょうけど…

さて、去年まで雪が積もるのは年3回程度、積もったといっても10cm程度な愛知に住んでましたが、八雲に来ても意外と平気で生活しています。たしかに外は寒いのですが、アパートで角部屋じゃないからか部屋の中暖かいです。二重窓がかなり効いてるのかなぁ。
外出るときは、いままで雪中キャンプやら耐寒ハイク(12月に30~40kmぐらい歩くイベント)やらで揃えてきた防寒具が活躍しております。実は愛知だと暑すぎてあまり着れませんでした。チャリこいで電車乗ると暑いから基本薄着でしたし。それでも汗かく汗っかきでして。
雪はすごく心配してたんですが、なんだかんだで適応しています。

ただやっぱり雪国の生活では、「へぇー、こんなのあるんだ」とかいろいろ思うわけでして。
きっと道民の方々には当たり前すぎることですが…。

まず一発目としましては、除雪関係。
ママさんダンプは知ってたんですが、車に積もった雪をおろすブラシがあるのは知りませんでした。

雪ブラシ

こんなん

雪ブラシ

伸び縮み可能

使用中
使用例

こんな感じで雪を押し出したり。

コテの方

ブラシじゃない方は凍ったところをガリガリ削るヘラというかコテというかそんな形態になってます。
この氷を削るというか削ぐ作業の音が響き渡ります。「あ、また誰か削ってるなー」と離れててもわかる感じ。

またネタを思いついたら雪国の生活系エントリ書きたいと思います。
あ、長靴考もこのカテゴリか(今更
よろしくどうぞー。

(投稿者:しげちゃん)

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おひなさま

やふー!しげちゃんです。
最近、商店街でひな祭りの歌がよくかかってますね。

そんな中、梅村庭園内の施設、梅雲亭では、やくもレディースネットによる「全国各地のおひなさま展」と郷土資料館の企画展「ひな人形展」が同時開催されております。
梅村庭園は1月~3月は今年度から冬季休園となってしまったのですが、本展示期間中のみ、つまり3月3日までの限定臨時開園中です。

さて「全国各地のおひなさま展」は、その名の通り全国のいろいろなおひな様を展示しています。

全国各地のおひなさま

また、おひなさまだけでなく、おひなさまにちなんだ羽子板とか、いろいろなアイテムも展示しています。

羽子板とか

3月3日には、やくもレディースネットより甘酒が振る舞われますので、ぜひご来館下さい。
顔をはめて記念写真を撮れたり、折り紙でひな人形も作れますよ。

 

続きまして「ひな人形展」ですが、こちらは明治~昭和のおひなさまを展示しています。

せっかくなのでちょっと準備風景をお届けしたいと思います。

まず、段を作ります。

作業中

倒れないように後ろをX状に留めて

さぎょうちゅう

板を渡して七段完成。

ひもうせん

緋毛氈(ひもうせん:大きな赤いフェルトのこと)を敷いて

おひなさま

おひな様を飾れば完成!

よーく見ると右大臣と左大臣が裸足で逃げ出しているセットもあるのですが、そこはご愛敬でお許しください。

どちらも梅雲亭で開催してまして、入場料などは無料です。
駐車場がありませんので(入り口側のスペースは身体障害者の方用の駐車スペースです)、公民館か郷土資料館の駐車場をご利用下さい。

ついでに資料館にも来ていただければ、新しく寄贈していただいた根本土竜氏と柴崎重行氏の合作の木彫り熊を見ることができます。
浅尾氏から寄贈していただいた木彫り熊は現在のところこの1点しか公開しておりませんが、準備が整い次第順次公開する予定ですので、しばらくお待ち下さいませ。

よろしくどうぞー。

(投稿者:しげちゃん)

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除雪作業とエンピ投げ

やふー!しげちゃんです。
今回は除雪的なお話しです。道民の方々にはあまりにも当たり前すぎる話題です。

北海道の冬といえば雪。
今日はうっかり暖かくなってしまったので、あちらこちらでドサドサ落雪があったかと思います。
公民館も、屋根から雪庇(せっぴ)がせり出してきて、いつ落ちてもおかしくない状況に。

雪庇

特にちょっと暖かい日は上を見て歩かないと危ないです。で、足下がおろそかになって転けそうになる、と。
皆様もお気をつけ下さい。

ちなみに「雪庇」。本来は山の用語のようですが、この辺の人は、「屋根からせり出した凍った雪」的な意味で使っております。
愛知の平野部じゃ見かけることはほとんど無い風景ですし、雪庇という単語自体こっちきて初めて聞いたと思います。

なお、これ、雪が凍ってるので、重い+屋根から落ちる=破壊力抜群です。

落雪
落ちたとこ

なお、公民館は、管理の人が除雪をしてくれてます。

除雪中

除雪しないとストーブの排気管が雪に埋もれてしまうので大問題です。
この時期は、まさに雪との闘いになってます。

完了
いつもありがとうございます。

さてそんな除雪戦線、本日ガチ参戦してきました。梅村庭園で。
管理人さんが屋根から落として下に溜まった雪を投げてきました。
明日以降雨の可能性もあるというので、雪が固まらないうちに早めに除去しましょうということで。

除雪

これはまだ作業途中。道のり半ばに到達したかどうかってところです。

スコップで崩し、ママさんダンプで投げて…

終了
ミッションコンプリート

2人で約一時間ほどかかりました。

雪は池に捨ててましたが

雪捨て

赤線より奥は雪です。陸地ができました。
でも歩いていくと、ドボンするそうです。頑丈そうなんですが。

一時間以上除雪したのは初めてでして、明日筋肉痛になりそな予感です。
このあと、別の場所もやったのですが、そこはスコップオンリーな作業でした。
でも全然スコップで雪投げるのが苦にならないのは、考古学やってたからでしょうか。
ただエンピ投げしてるだけ。今日の雪は、土より軽い。

説明しよう!

エンピ投げとは、スコップなどで土をすくった後、そのまま遠くの地点に飛ばす技のことだ!
スコップの形のまま土を投げることで、余計なところを汚さず、狙ったところに落とすのが良いエンピ投げ。
土がボロボロこぼれて周りを汚しながら変な方向に飛んでいくのが悪いエンピ投げ。
オーソドックスに前に投げる方法、前を向いたまま肩越しに後ろに投げる方法、ピボットターンしながら投げる方法などいろいろな技があり、発掘屋は日夜競い合って土を投げる。
エンピ投げがうまくできるかどうかで現場のヒエラルキーが決まるところもあるぐらい重要な技なのである。

よろしくどうぞー。

よーやくカテゴリ的な掘りネタ書いた気がする 投稿者:しげちゃん)

P.S.道南ブロック博物館施設等連絡協議会ブログに、担当が記事をアップしたそうですよ。
サブテーマは、箱館戦争と熊石地域の関わりです。
八雲地域についてはネタが一つあるんですが、現地の写真を撮りに行ったら書こうかなぁと思いつつ〆

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オジロワシとオオワシを見てきました!

やふー!しげちゃんです。
早朝にオジロワシとオオワシを観察しに行ってきましたのでご紹介ー。

風景
朝早く 雪の舞散る 遊楽部川

16・17日に青研集会が開催されまして、そのプログラムに載ってないという意味では裏プロジェクトと勝手に思いこんでる観察会に参加しました。例年やってるそうですけどが。
遊楽部川には、オジロワシとオオワシが鮭のほっちゃれ(産卵後の死がい)を目的に、結構な数が越冬に飛来しております。
車で5分足らず…市街地を流れる川で国の天然記念物であるオジロワシやオオワシが見える環境って素晴らしいと思います。国道から木々を見て、小さい犬みたいな影がちょこんとあったらそれがヤツラです。ホント、大きいですよ。
飛来する数は年々減ってるということなので、なんとか将来にも残したいですね。そのために川の保全も考えていかねばならないのですが…

んで、なんと今回、オオワシの食事中の姿を見ることができました。

食事中
お食事中

何を食べてるのかは残念ながらわかりませんでしたが、おそらくほっちゃれかと。その周りにはおこぼれをもらおうとカラスが集まってましたが、たまに羽ばたいて追っ払らわれてました。でもすぐ集まる。

カメラでずっと狙ってたら、目線くれたり。

オオワシ
「何か用?」的なセリフが似合う

で、別ポイントではオジロワシが飛んでるところがうまーく撮れたり。

飛翔
現在のデスクトップ画像です

まぁこの観察会、毎年行われてるそーなんですが、見えるかどうかは運任せだそうでして。
今回、車外に出て観察したどこのポイントでも見られたのはツイてたと思います。

もし観察に出かけて、見ることができなかったら、郷土資料館に剥製が鎮座ましまししておりますので、お立ち寄りくださいませ。
よろしくどうぞー。

(投稿者:しげちゃん)

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