茂木の貴重な面彫りの木彫り熊【浜田コレクション展から作品紹介】

やっほー、しげちゃんです。
ただいま開催中の『浜田コレクション展』から、これは!と思った木彫り熊を紹介しますー。

それではまず1体目。

茂木の木彫り熊

この熊ですが、作者は八雲の茂木多喜治(号:北雪)です。

八雲に昔から住んでいる人でも、この熊はあまり見たことがないのではないでしょうか。
茂木といえば毛を彫った熊が有名で、資料館には毛彫りの熊しか収蔵していません。
でも実は、こういった面で構成された熊も彫っていまして、柴崎のハツリ彫りとは違った面彫りをしていました。
この茂木の彫り方は、次の世代である加藤貞夫や上村信光にも引き継がれています。

茂木が戦前から木彫り熊制作をはじめて、戦争中も非国民といわれながらも彫り続けた結果、八雲の木彫り熊が絶えませんでした。
柴崎が芸術的で孤高の存在であるならば、茂木は菊型毛などの八雲らしい熊を次世代に伝えた人。
この茂木の面彫り熊は、面彫りの中でもハツリ彫り的ではない彫り方があり、加藤や上村の面彫りの熊が突然現れたのではなく、受け継がれてきたものであることを教えてくれます。
浜田コレクションの図録にも載っていますが、実物をまじまじと見ることができるのは11月6日まで。
この機会にぜひ見てください。

よろしくどうぞー!

(投稿者:しげちゃん)


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