版画家 浜西勝則氏

 浜西勝則氏は、1949(昭和24)年に八雲町で生まれ、八雲高校から東海大学教養学部芸術学科に進学し、版画家の道を歩んでいます。世界的に有名な美術展に作品を出品し、数々の受賞歴があります。1979年のイビザ国際版画ビエンナーレで最高賞受賞(スペイン)、82年のグレンヘン国際版画トリエンナーレ展で最高賞受賞(スイス)、83年カボ・フリオ国際版画ビエンナーレ(ブガジル)では大賞を受賞しています。

 作品もメトロポリタン美術館(アメリカ)、ニューヨーク近代美術館(アメリカ)、現代グラフィック美術館(ノルウェー)、北海道立近代美術館、大英博物館(イギリス)、国立国際美術館(日本)、クラウコ国立美術館(ポーランド)などに収蔵されています。

  浜西氏の版画技法は銅版画の一種で、メゾチントと言う技法です。メゾチントに関しては、浜西氏の文章を引用します。
 「目立ての作業は目立て専用のベルソー(又はロッカー)と呼ばれる櫛目状の道具を用い、その歯を銅版画上に縦、横あるいは斜めに規則正しく穿ち、版の表面が完全にその歯の跡で覆われるまで続けます。」「メゾチントの場合、描写は削りの作業になります。ベルソーによって完全に施された素地はきめ細かい金ヤスリのささくれに似た表面を作ります。スクレーパーと呼ばれる彫刻刀でこのささくれを丁寧に削り落としてゆきます。漆黒の面、グレーの段階はこのささくれの深さ、密度により表現されます。」

浜西勝則「接合”三体”」メゾチント

浜西勝則「接合”三体”」 技法:メゾチント

 現在郷土資料館では、浜西氏の作品の他に24点の日本人の版画作品を3月23日(日)まで展示しております。

投稿者:しんちゃん


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