1791(寛政3)年6月3日、ユウラップを訪れた菅江真澄が「ユーラップ川というたいそう大きな、はかりしれぬほど深い川の岸についた。秋にはこの流れに鮭が多くのぼってくるという。」と『えぞのてぶり』に書いたように、江戸時代から鮭が多くのぼる川として、ユーラップ川は知られている。
近年、遡上する鮭を目当てに、オオワシ、オジロワシがサハリンから冬場に渡ってくることから、野鳥ファンにユーラップ川は人気がある。
ただ、川にのぼってくる魚は、鮭ばかりではない。イトヨ、ウグイ、シシャモ、アユなど小さい魚から大きな魚、いろいろである。遡上する魚をねらってやって来る鳥もオジロワシ、オオワシばかりではなく、カワセミ、アオサギ、チュウサギなど多種類にのぼる。
ミサゴもその一つで、今年5月頃より頻繁に魚を捕獲し、捕らえた魚を抱えたまま山側へ飛び去る姿が見られる。当初、一羽だけしか見られなかったが、最近では2羽同時に河口域で確認されるようになった。
ミサゴは、5・7月に巣作りして2・3個の卵を産み、メスがおもに卵を抱き、オスがメスに獲物を運ぶと言われていることから、繁殖を行っているつがいではないかと想像している。
ホバリングする鳥ミサゴ トビとほぼ同じ大きさだが、尾は短い。海岸、湖沼、河川等の近くにすみ、魚を主食としている。
ユーラップ川の上空をゆっくり飛び、高い上空から獲物を探すミサゴ。
獲物を見つけ、素早く翼を羽ばたかせて、ホバリング飛行を行い停止しする。
停止飛翔(ホバリング)で獲物にねらいをさだめ、急降下体勢に入る。
一気に急降下、水中に突入し足で獲物を捕獲する。
(投稿者 ジョー門)