やふー!しげちゃんです。
5月3日に開催された「自然観察会&ジオパーク現地観察会」に参加してきたので、ご紹介します。
この観察会はNPO法人やくも元気村と若人の集いが主催し、1日かけてバスで町内の自然や地形、地質などが見られるポイントを移動し、講師の二人に解説していただくというツアーでした。講師は地元在住のカメラマン稗田一俊氏と、地元出身で理学博士の加藤孝幸氏のお二人で、この現地観察会の前の3月19日と4月23日に学習会を開いていただいた上での見学会でした。
下二股川での珪質頁岩観察
ジオパークとは、“野外を教場として”地球科学について学べる公園的施設です。…すみません、ネタに走ってわかりにくいですね(わかった人はコメント欄へどーぞ)。簡単に言うと、地面から出ている地層が見えるポイントや、化石が拾える場所、野草が咲く場所や古くから生えてる木など、地質や自然について自然の中で学べる場所を守って、学習などに活用していく自然公園のことです。
意外と歴史は新しく、世界ジオパークネットワークというのは2004年設立で、世界ジオパークに日本のジオパークが登録されたのは2008年からです。
ジオパークについて詳しく知りたい人は↓へ
日本ジオパークネットワーク http://www.geopark.jp/
八雲層の見学(ミルク色なのが八雲層)
この自然の中で地球科学を学べるポイントが、八雲には多くあります。今回は自然観察会とジオパーク現地観察会の二本立てだったので、それぞれ印象的だったポイントをご紹介ー。
自然観察会で興味深かったのは、ダムで砂利や泥を止めたその上流で、たまった砂利や泥の上に木が生えてた風景です。
川の中に島ができて(ダムで土砂を堰き止めるのだから当然といえば当然)、木まで生えてるというのは、言われるまで人工的な風景だと気がつかなかった点で衝撃的でした。単に川幅が広くて中州になってるだけだと思ってたんですよね。
ジオパーク見学会でおもしろかったのは、立岩地区の八雲活断層の露頭(地層が地面に出てて見える場所)です。
1億年ぐらい前の花崗岩の訓縫層と100万年ほど前に海底に積もってできた礫岩と砂岩の瀬棚層が、間に何も挟まずに接しているのが見えるという、ある意味すごい場所です。どうすごいかはしんちゃんが隣で機を見て解説するとおっしゃっているので、お任せしたいと思います。
それはともかく、普通は見えない1億年前の地層が見えるってのはすごいですよ。隆起した場所なんで、崖になってますし。圧倒されます。ちなみに立岩公園ではこの花崗岩の訓縫層が見えるとゆーか登れる層ですので、一度ご登頂をば。晴れた日の風景はとてもいいそうです。
今回のコースは、野田追川河口の地形→下二股川の珪質頁岩→野田追川奥のダムと下流の河床の下がった場所→野田追川左岸の訓縫層→桜野地区の地滑り地の八雲層露頭→サランベ2号ダムと下流の河床が下がった場所→立岩地区の八雲活断層と花崗岩と瀬棚層の不整合→鉛川とユーラップ川の合流地点での八雲層見学→鉛川のペンケルペシュペ川沿いの八雲層に見られるノジュール→富咲地区の水芭蕉とやちぶきの群生地→チーズ工房横の推定樹齢100年のブナの大木という、特盛りな内容でした。
水芭蕉が咲いてました
考古学をやっている人というと、地質について詳しいイメージをお持ちの方もいるみたいですが、実際にはそんなことはなく、人類登場以降の話しかあまり知りません。しかもあまり植物については詳しくなくて…なので、今回の観察会は非常に勉強になりましたし、これだけいろいろ観察できる場所があるならば、いくつかポイントを巡れるようなルートを作るとおもしろいなーと思いました。そのためにも勉強しないといけないですね…
よろしくどうぞー。
(投稿者:しげちゃん)