昭和31年に、武蔵野美術大学教授で彫刻家の峯孝は、坂本直行が住む広尾町豊似の自宅を訪れます。目的は、北海道の酪農家の顔を作品にすることで、事前に酪農協会に「いい顔の農家を紹介して欲しい」という協力を求めた結果、直行を紹介されたとのことです。峯は直行に会うなり”この顔は彫れる”と感じたそうです。
訪問の経過を話し、二人は意気投合し徹夜で話し、直行は峯の申し出を受けてモデルになることを承諾したそうです。
また、数日直行宅に滞在した峯は、直行の絵を見る機会が生まれ、自然を捉える目の確かさと温かさに打たれ、自然の中で実際に生活した者だけにしか描けない色彩が見事だと思ったそうです。 「日高のいっごそう 坂本直行伝」(坂本 登)を参考
※”いごっそう”とは、土佐弁で「快男児」「頑固で気骨のある男」などの意味で、ちなみに直行の祖父直寛は、坂本龍馬の甥に当たります。
峯孝作「直行さん」(1958年)
「坂本直行絵画展」では、坂本直行の水彩画と共に、峯孝の「直行さん」も展示しています。
開催期間:平成27年10月6日(火)~平成28年3月27日(日)
開催場所:八雲町木彫り熊資料館(八雲町末広町154番地)
休 館 日 :毎週月曜日、12月29日(火)~1月6日(水)
入 館 料 :無料
投稿者:しんちゃん