ども。
2年に1度の定例行事、「どの大きさのリンゴがいいか」で悩んでいる担当ちゅんです。
先日から某中学校のネットワークが不調となっていて、その対応に苦労しています。きっかけはGIGAスクールネットワーク工事で新しい通信設備が導入されたこと。多くの学校では新しい通信設備の導入後は「ものすごく速くなった」と大喜びされている中で、その中学校のみ「遅くて使い物にならない」と。現場で確認してみると、インターネットの上り速度が1Mbpsを下回っている状況。これでは苦情が来て当たり前です。
ですが、その現象がどういうときに発生するのかはすぐわかりました。従前のネットワークではVPNを組むためにIPv4のVPNワイドを利用してきましたが、新ネットワークではIPv6による通信(IPv6 over IPv4トンネリング)を行うように仕様を変更しました。だからこそ多くの学校からは「速度が速くなった」と言われているのですが、この学校だけはIPv6で通信しているときに速度がガクっと落ちることがわかりました。正確に言えば、IPv6での通信で一度に大量のパケットを通信する場面(ファイルサーバから数百MBの写真データをコピーする等)に速度が落ちてしまいます。試しに、これまで利用してきたVPNワイドに戻してみると速度は80Mbpsも出ていました。これは明らかにおかしいです。
ここまでわかれば、原因の絞り込みをしていくのみ。まずは光回線(ONU)にルータのみを接続した最小構成を作り、そのルータ直下にPCを置いて同じことがおきるかテスト。結果、これでも同様の症状がみられたため、次はルータの初期不良を疑い、他の学校用に用意していた同型新品と交換してテスト。しかしながら、これでも同じ症状が出てしまいました。ちなみに、ルータの設定ミスも疑いましたが、全く同じ設定をしている他の学校ではこの症状が出ていません。ということで、原因は「光回線」ではないか、とのことで、本日再度出場となりました。
現場で症状を再現し、その状態を保ったまま通信事業者のセンターからテストを実行してもらいます。結果「センターからONUまでは正常に通信できている」とのこと。こうなると、もう怪しむ場所はONUの装置そのものということになってきます。今回のテスト結果からONUの交換を手配し、本日のところは一時撤退となりました。仮にONUの故障であればこれで一件落着となりそうですが、果たしてどうなることやら。次は来週月曜日、再度チャレンジです(次回につづく)
原因がわからず途方に暮れるGIGAスクールネットワークの施工業者さん
(投稿者:ちゅん)