場面場面で求められる判断

ども。
このところの蒸し暑さで夜なかなか寝付けない担当ちゅんです。北海道なのに。

あっという間に学校の夏休みは終わってしまいました。GIGAスクールネットワーク整備は、この夏休み期間に集中して工事される予定となっており、昨日行った工事の定例打合せ会議にて進捗を確認しました。
すでに多くの学校にてLANケーブルの敷設が完了し、中には機器の設置も終わった学校がでてきました。無事に整備が進んでおり安心した一方で、新たな課題も出てきており、施工業者さんと相談しながら進めています。

昨日は「既存の機器の取扱い」について協議となりました。工事発注時の仕様書の中で、既存の機器については「撤去のうえ本町の指定する場所へ運搬すること」としておりましたが、具体的にどの機械をいつ撤去するのか、どこに運搬するのかといった細部が詰まっていませんでした。また、機器は撤去するとして、これまで使っていたLANケーブルはどうするのか、壁に情報コンセントがあった場合、それは撤去するのか蓋をするだけでいいのか・・・などなど、全て打ち合わせで決めていかなければなりません。

こうした協議の余地が残っている部分については、一方的にこちらから指示するのではなく、施工業者さんの意見も十分伺いながら、ベターな方法を見つけ出すことにしています。今日は現場から「既存のフロアHUBを撤去した後に残る壁付けの木板はどうしますか?」と相談され、こちらからは「撤去してください」と伝えましたが、「実は、アンカーが打たれてボルト固定なので、これを撤去すると格好が悪いような気がします」とのこと。

写真(文末画像)を送ってもらって確認しましたが、確かに立派な木板です。これを撤去したとしても残ったボルトの処理はどうするか。引き抜いてコーキングで埋めてもらう?でもそんな作業は仕様書にはありません。う~ん、悩みます。
結局は「結論は今でなくても大丈夫ですよ」とのことでしたので、保留にさせてもらいました。このように、日々、場面場面で判断が求められ、苦労しています。

木板確かに、撤去するだけではボルトが格好悪いことになります。

(投稿者:ちゅん)

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ドキュメント整理は大切

ども。
暑さで溶けそうな担当ちゅんです。

そんな中、今日は何をしていたかといえば、この夏の外勤ラッシュで交換し続けた色々な機器の「ドキュメント」の整理。こんなに暑いのにデスクでPCとにらめっこし、ひたすら事務仕事です。

それでも、このドキュメントの整理ほど大切な仕事はありません。面倒がって「そのうちにやろう」と放っておくと、早晩「あれ?この機械につけたIPアドレスって何だっけ?」となります。仮に忘れてしまったとしても、IPアドレスくらいであればARPやPINGといった力業で見つけられるかもしれませんが、その状態よりも悪化してしまうと一番最悪な「スイッチにつけたパスワードが思い出せない」も発生します。
しかも、そうしたデータが必要となる場面というのはどういう場面でしょうか。これは言及する必要もありませんね。

だから、通信機器の設定というものは、事前にしっかりドキュメントを作っておいて、現場ではその通りに設定するというのが定石なんでしょう。もっといえば、Configをバックアップできる機種であれば、そのConfigも保存しておくが吉。ですが、トラブルが発生した場合など準備する余裕がない場面というのも多々ありますし、せっかく準備しても現場判断で設定を変える(これも本来はNGでしょうが)こともあります。そういう意味で、まだ記憶が新しいうちに反省会をしておかないといけないのです。

記憶を呼び起こしながら、そして機器にPINGを通しながらドキュメントを作っていきます。今回はまだ大丈夫、IPアドレスもパスワードもしっかり覚えていました。・・・が、とある施設ではこの数か月で頻繁にネットワーク変更を行っていたせいで、あろうことか「前回の」変更分がドキュメントに反映されていませんでした。「あれ?なんでこの機械にこのIPアドレスついてるの?」と、結局は過去の自分に問いかける事態に。しばらく悩み、ようやく思い出して、臨席おーるど氏にも「確かこんな事情だよね?」と答え合わせ。こういうことが起こるから、やはり面倒でもドキュメントの整理はすぐ行うべきであると思います。

図面得意のExcel方眼紙がさく裂しました

(投稿者:ちゅん)

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防災カメラのその後

ども。
お盆ですが平日ですから出勤しております担当ちゅんです。

ひと月ほど前、不調だったはずが数日後には正常に戻ってしまった防災カメラの話題を書きました。その後、経過観察を続けていたのですが、先日、雨が若干強く降ったタイミングでまた不調になりました。

(前回の記事)障害、そして謎の復旧。

今回、現象が再発したことで「機器の故障」は確定。そしてもう一つ分かったこととして「雨が関係している」という点、これは確定とまでは言いませんが濃厚です。このカメラの設置目的は防災、しかも主に河川の氾濫監視であり、まさに雨が降っている時にこそ必要となる設備。このままでは肝心な時に役に立たない可能性があり、本格的な修理が必要となりました。

さて、問題はここからです。修理するとなれば、設備のどの部分が壊れたのかを特定する必要があります。今回、関係していそうな設備は屋外無線用の八木アンテナ、そのアンテナと無線機をつないでいる同軸ケーブル、無線機本体、そしてカメラ。さらに、これらの機器を接続しているL2スイッチと、機器に電源供給しているリブータ―。このどれかが故障しているのは間違いないのですが、予算的に全てを交換するわけにもいきませんので、現場で特定作業に挑みました。

高いところが苦手ではありますが、電柱にハシゴをかけ、慎重に登ります。機器を収納しているBOXの蓋を開け、まずは「おまじない」ですべての機器の電源をオフにして、入れなおし。その後、L2スイッチにLANケーブルを接続し、地上に用意したノートPCから各機器にPINGを通してみます。
本来であれば疎通することを祈りながらPINGコマンドを打つわけですが、この時ばかりは「通るなよ・・・」と願います。なぜなら、先ほど挙げた機器のうちで1つだけPINGを返さなければその機械がNG濃厚となり、交換対象となるから。しかしながら、無情にもすべての機械から元気に応答が返ってきます。それだけではなく、ブラウザからカメラのIPアドレスにアクセスしてみると、映像もきちんと出力されるおまけつき。しかし、無線の基地局とは通信ができませんでした。

こうなると、怪しいのは八木アンテナでしょうか。唯一、IPアドレスを持たない機器なのでPINGテストができませんし、そもそも「雨が降れば止まる」という現象も、アンテナ内部に水が浸入することで不調になっている(乾くと復旧する)と考えれば合点がいきます。が、こればかりは確証が持てず。
ここから先の調査には高所作業車が必要となりますし、本格的に調べるとなると代替のアンテナ設備を用意する等々、費用がかさみそうです。結果として、確証は得られないもののトータルでのコストを考えれば、アンテナ設備そのものを一式交換してしまった方が安価であると判断。「原因を突き止めたい」という欲求はありますが、それが分かったところで単なる自己満足になってしまう可能性もあり、今回は潔く決断したいと思います。

アンテナのシグナルアンテナのシグナルはちゃんとあがっているんですがね・・・

(投稿者:ちゅん)

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Cat6A

ども。
台風崩れの低気圧が近づくたびに停電に怯える担当ちゅんです。

先日から偶然LANケーブルの規格の話が続きます。
現在、GIGAスクールネットワーク工事は順調に進んでおり、先日、ついに八雲中学校での配線・機器設置が概ね完了となりました。年明けから突貫で設計をはじめ、補助金の交付申請をし、予算を補正いただき、工事入札・・・と、これまでの数々の苦労を振り返りながら、いざ完成した姿を目の当たりにすると、冗談ではなく目頭が熱くなるものがありました。

その中でも、やはり大きな課題であったのはLANケーブルの規格です。今回の案件では原則的に10Gbpsの速度が出る通信環境が求められ、そのためケーブルはCat6Aが必要となりました。
念のためおさらいしておきますが、同じ「6」という数字でもCat6とCat6Aは全くの別物。最大速度でいえばCat6は1Gbps、Cat6Aは10Gbpsと10倍です。今はCat8という規格もあって、これは最大40Gbpsというトンデモないケーブル。では、Cat7はというと、結局速度は10Gbpsですし、正直私にはCat6Aとの明確な違いがわかりません。きっと、Cat7と迷ったらCat6Aで十分だと思っています。

そんな高速なケーブルですが、現場を見ていて業者さんの苦労が伝わってきました。まず、ケーブルが太い。見た目にも太いですが、手に持ったらなおさら太く感じます。そして硬い。事前に同業者からもそうした情報は入っていましたが、やはり自分の目で見て触ってみて、あらためて実感します。
そのようなケーブルを学校内に張り巡らせているわけです。特に壁面のAPへの接続では、壁の貫通穴からケーブルを出した後、ケーブルを鋭角に曲げることが不可能なのでAPの周りをぐるっと1周させることで対応。見た目云々ではなく、物理的に仕方がありません。

そして一番苦労したのがサーバラック内での取り回し。ケーブルが太くて硬いだけではなく、コネクタ部が長い。これは盲点でした。スイッチをラックに取り付けて、そこにケーブルを差し込んでいくのですが、あまりにケーブルのコネクタが長いのでラック前面の扉が閉まらないという想定外のトラブル。
今回はラックの奥行に余裕があったので、スイッチを奥にずらして取り付けることで全面のクリアランスを確保することができましたが、例えばスイッチの収納BOXなどをスイッチ寸法ギリギリで調達してしまうとケーブルが接続できないという大変な事態になることが想定されます。
普段からこういうケーブルを取り扱っている人にとっては当たり前の話なのかもしれませんが、我々のようなものがCat6Aなどという身の丈に合わないケーブルを扱うとこういうことがおきるという見本のような出来事でした。

Cat6A長いコネクタ。そして赤い色が3倍速そうです。

(投稿者:ちゅん)

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部品が小さすぎて見えないCat6の成端

ども。
とある有名サイトでブログ記事が紹介され、アクセス数の急増に恐れを感じている担当ちゅんです。

先般、久しぶりに庁舎内でLANケーブルの敷設を行いました。庁舎内ではあるものの、案件としてはいつものとおりGIGAスクール関連。しかし、やはりホームの安心感は違います。
今回は、新たに開設した光回線のONUから、少し離れた場所にあるルータまでの敷設。あらかじめ管が用意されているルートなので、はじめに管の中にワイヤーを通しておいて、そのワイヤーにLANケーブルの先端を括り、その後ワイヤーを引き抜くだけで敷設完了。誰にでもできる簡単な作業です。

で、問題はここから。今回敷設したケーブルはルータから出てくる全ての通信が流れていく経路。最重要ともいえるものですので、普段はやらないのですが思い切って「カテゴリー6(Cat6)」のケーブルを使うことにしました。八雲総合病院がケーブルや道具を持っているのは知っていたので「少し分けてください」とお願いし、早速作業を開始です。

それにしても、Cat5eとCat6では成端の仕方が大違いです。そもそも、コネクタの部品が5つに分かれていて、説明書を読まなければどのように使うのか不明。取付方法を確認しながら、少しずつ作業を進めましたが、重大な問題として「部品が小さすぎて見えない」という問題も発生。冗談抜きにルーペが必要なレベルでした。

それでも何とか片側のコネクタを取付けました。反対側はせっかくの機会なので臨席おーるど氏にも体験してもらいましたが、やはり私と同様に「見えない・・・」とのことで、どうやら年齢は関係ないようで一安心。いつもの倍以上の時間をかけてケーブルを成端し、最後に恐る恐るケーブルテスターにてチェック。どうやら問題なく通信できたようです。

昨今はCat6を通り越してCat6Aが指定される案件(まさにGIGAスクールがそれです)も多くなってきましたが、そもそもそういった高品質なケーブルが求められる場面で素人がケーブルを成端していいものなのか、疑問です(品質が求められるにはそれなりの理由があるから)。当然、役場にはアナライザのような性能試験機はありませんし、せっかくCat6を引いても性能が出ているのかも不明。
もしかしたら、自分たちでケーブルを作る時代はCat5eまでで、それ以上の品質が求められる場合はおとなしく既製品を買うか、もしくは専門の業者さんに頼むというのが現時点での答えなのかもしれないと感じました(が、当然そうはならないということも理解してます)。

コネクタの説明書同業者の仲間にこの絵を見せたら「ガン○ムの腕ですか?」と

(投稿者:ちゅん)

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