ども。
今どきの鬼は豆では退治できないと子どもから教わった担当ちゅんです。
GIGAスクールネットワーク工事の進捗はブログにて度々話題にしてきましたが、有線LANの品質検査、Wi-Fiのエリア検査ともに結果は良好で、普段見ている役場のネットワークとはちょっと比べ物にならないものが出来たと自負しています。
しかし、本当の勝負はここから。学校内のネットワーク工事が終わって、超高速なLANが完成したとしても、それはしょせん学校内、正確に言えばセンター設備にあるインターネット接続ルータよりも内側の話です。教室で起動しているChromebookが安定的かつ高速に通信するためには、ルータの外側、つまり「インターネット接続」そのものの速度が問われます。
当初の設計の段階で、約1,000台のChromebookを3つのグループに分け、1回線あたりおおよそ350台ほどがぶら下がることとして3回線の光(1Gbps)を調達しました。それでも、全ての端末が一斉に通信した場合、1,000Mbps÷350台=2.85Mbpsとなり、かなりギリギリだと認識しています。
さらに、一番の問題は上位のインターネット回線が「ベストエフォート回線」であるということです。1Gbpsというのはあくまで理論値で、この実効速度がもし300Mbpsだったとしたら、その時点で1台あたりの通信速度は1Mbpsを下回ってしまうということになります。
設計段階でもそうした懸念を持っていたところでしたが、このところインターネット回線の実効速度が日に日に落ちていて困ってしまいます。プロバイダにも問い合わせをしていますが、どうやら新型コロナに対する「新しい日常」の取り組みもあって、インターネット全体のトラフィックは右肩上がり。そのため、プロバイダ側で処理が込み合い、通信が輻輳しているのが速度低下の主な原因とのこと。それでも、契約は「ベストエフォート」、日本語に直訳すると「最善の努力」です。
通信事業者として最善の努力をした結果として、今の通信速度になっているので契約者としてはそれを了としないといけないのです。
その点は十分に理解しています。もしそれが嫌であれば帯域保証のついた(非常にお高い)専用回線を契約すればいいという点もわかっています。しかしながら、もう一声、せめて常時100Mbpsは上回ってほしいと願うのは贅沢なのでしょうか。このままでは本当の意味でのGIGAスクールが遠ざかってしまうのではないかと心配です。
とある学校にて実測。これはあんまりです・・・。
(投稿者:ちゅん)