ども。
1年の半分が過ぎ去りましたね、担当ちゅんです。
年度でいえば第1四半期が過ぎ去ったことになるのですが、自治体ではこのくらいの時期から来年度予算のことを考え始めます。
日々、色々な案件の仕様書を作ったり、それをもとに参考となる見積書を頂いたりと事務仕事が続きます。
そんな中で、いつもいつも悩むのは機器の仕様。同業者の方であれば同じ悩みを共有できそうに思いますが、例えば「8TBのストレージ」を調達しようとした場合、目的としては8TB分のデータを保存しておければいいわけなので、本当に極端にいえば8GBのUSBメモリが1000本あれば目的は達成されるということになります。
ですが、それでは現実的に使えません。8TBもの容量を保存するにはやはりHDDが必要。万が一の時のバックアップが不安なので、そのために別なディスクを用意する。ディスクに不具合があってデータが消失するのを予防するため、RAID構成の機器を考慮する。保証はもちろん、可能であれば延長でお願いする。最終的には「やっぱり今はクラウドだべさ!」・・・と、色々な要件を付け加えていくと値段はどんどんと上がっていくわけです。
ここで重要なことは、用途に応じた機能と金額のバランスです。例に出した「8TBのストレージ」であれば、そこに保存するデータの重要性はどの程度なのか。どんなデータも消失はマズいですが、例えば機器のメンテナンスで数時間利用できなくなったとしたら、誰に、どんな影響があるのか。何人が同時に利用し、その際のアクセス権限はどうするのかなど、具体的かつ詳細に物事を考えなければ「どんなスペックの機械が必要なのか」は決まりません。つまり、ケースバイケースです。
なぜこんなことを書いたかというと、こういう要素を何も考えず業者さんに見積をお願いした場合、目的は一緒なのに手段にかかるコストが10倍も違うということが実際に起きてしまうのです。A業者さんは「今どきディスクはSASですよね、バックアップは専用のソフトを使って、それを動かすための物理サーバも要りますね」となるところ、B業者さんは「Windows Server IoT 2019 for Storageを搭載したNASがあればいいですよね」となる。こういうことって、本当によく起きていると感じています(だからチェックも必要)。これが例えば、見積の対象が車だったとしたら、車種名やメーカー名を聞くだけで「私が欲しいのは軽自動車で、そのような高級セダンではありません」となりますが、ICT機器はメーカーや型番だけ見ても何のことだかわからないということが本当に多すぎます。
一方で、注文の仕方にも問題があって、「とにかく安心で安全、絶対に止まらないもの」と頼んだのならコレが来て当たり前、逆に「そこまで信頼性は高くないものでコストを下げたい」と頼めばソレが来る世界。難しいですね。何を書きたいのかわからなくなってきましたが、何年この部署で働いていても、この部分は本当に悩ましいなと思うのです。
8TB分のUSBメモリは極端な例ですので気にしないでくださいね
(投稿者:ちゅん)