地デジ対策最終手段「ホワイトリスト」

ども。
選挙事務の疲れが1日遅れで来ました。最近急速に若さを失いつつある担当ちゅんです。

地デジ開始まであと1年と少しとなりました。
多くの世帯でデジタルテレビに買い換えるなど準備が進められていることと思います。しかし、八雲町内(主に山間部)には高性能なアンテナをつけようともデジタル放送を受信できない「新たな難視」と呼ばれる世帯が数世帯あります。

これまでのアナログ放送では多少映像がザラザラしても最悪音声だけは聞くことができていましたが、デジタル放送になると極端に言うと映る・映らないの2択です。なんとか映像を見れるとか、音だけは聞けるという中間は無く、映らなくなるレベルになると一切受信できなくなります。なので、アナログでは見られたものが、デジタルになることで見られなくなるという意味で「新たな」難視なのです。

そうした地域を救うための最終手段として、国では衛星放送で地上波を受信してもらう方法を用意しています。通称「ホワイトリスト」と呼ばれるもので、暫定的にBSアンテナでテレビを受信します。「それなら地デジ対策は要らないんじゃないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまで暫定措置なので期間が定められていますし、その期間内でしっかりと対策をしていくというものです。もちろん、受信強度の調査を行った結果、アンテナでは受信できない世帯のみがこの対象となるのは言うまでもありません。BSアンテナがあるからといって誰でも見られる訳じゃないんです。

それでもテレビが見られるんだからよかった!と、本来手放しで喜びたいところなのですが、そうもいきません。なぜなら送られてくる電波は衛星放送なので、全国一律の放送を見るかたちとなり、なんと北海道でも放送されるのは東京の番組です。なので、道民におなじみのあの番組やその番組も見ることはできません。当たり前ですが、天気予報も東京の天気ですし、新聞(地方紙)のテレビ欄では役に立ちません。テレビが見られない不便さよりはマシかもしれませんが、これはかなり厳しいと思われます。普段身近にあるものに限って、いざ無くなってみて大切さを思い知るというのは、まさにこのときの言葉じゃないでしょうか。

デジタル放送できれいな映像を見ることができる反面、こうした不自由さを我慢しなければならない方もいるという事実を決して忘れてはいけないと思います。


地デジの準備、大丈夫ですか?

(投稿者:ちゅん)

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無線LANとISM機器

選挙も無事終了しました。でも開票所から帰ったのが「今日」でしたので多少疲れ気味です。最後の選挙ネタを書きたいなと思いましたが、考えがまとまりそうも無いので後日とします。

さて先日、2.4GHzの無線LANが電子レンジと同じ周波数だと書きました。そしてこの周波数が、ISMバンドと呼ばれ本来、産業・科学・医療用機器の周波数帯となっている事も書きました。今回は「医療用機器」もこの周波数帯を使用していると言う点に注目です。

町立の八雲総合病院でも、管理事務用にPCが配備されており役場のjoho系ネットワークに接続しています。これらのPCは事務室内において無線LANで接続されており、煩わしいケーブルを引き回さない仕様になっています。平成14年に病院事務室のネットワーク設計で、無線LANを使うなら2.4GHzはISMバンドと知っていたので、医療用機器に影響を与えることは万が一にも許されない考えました。これは実際に病院でISMバンドの機器が使われていようがいまいが、使用される可能性が今後も否定できないことから、ISMバンドである2.4GHzは一切使用しない事としました。となると2.4GHz以外の無線LANには、IEEE802.11aという規格で5.2GHz帯の無線LANもありましたので、これでネットワークを構築することになったのです。

当時は無線LAN機器そのものが高価でしたし、802.11aの商品は本当に少なく大変だった記憶があります。さて、そんな病院事務室内のネットワークだったのですが、今回端末PCの更新が行われたので、調達仕様書に802.11aを書いたのは当然ですがナント・・・・!新型のノートPCでは、既設の無線アクセスポイントと何としても通信が出来ないのです?

調べました。2005年に電波法が改正になって、今までの日本独自チャンネルプラン(J52)から国際標準のチャンネルプラン(W52)に規格が変わっているのです。当然既設のネットワーク機器はJ52でしたが、最近売られているのはW52又はW52+W53の新型です。なんとこれらには互換性が無いのです!最終型のJ52機器ならファームウェアのアップデートでW52へ変更できるらしいのですが、病院のアクセスポイントは、古すぎ?残念J52のみでした。結局、アクセスポイントもW52の新型へ更新し無事に全PCのネットワーク接続が可能となりました。

でもある意味?逆に今売っていないJ52の方がセキュリティが高いかも知れない?

国際標準化された802.11a
日本独自のJ52と国際標準のW52は近い周波数なんだけれど通信は出来ない。

(投稿者:92)

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ハードディスク2TBの壁

ども。
健康診断の結果に、ほっと胸を撫で下ろした担当ちゅんです。

以前、当ブログで「メール2GBの壁」という記事を書きましたが、本日はハードディスク2TB(テラバイト:およそ1000GB)の壁です。PCの世界にはとにかく色々な「壁(容量制限)」が存在します。

最近はハードディスクの大容量化・低価格化が顕著で、2TBの3.5インチハードディスクが1万円を切る値段で販売されているのを見かけるようになりました。2TBといえば、100人程度のオフィスで共有するファイルサーバーくらいの容量。数年前はうん十万したような機器が、いまや家庭用です。個人での使用で2TBも使うのか?という疑問もありますが、結局は「大は小を兼ねる」です。数人で共有して簡易的なファイルサーバーとしての用途も考えられます。

当の私も、実は個人的にハードディスクの新調を検討しております。さすがに、120GBでは手狭になってきましたので。

しかし、ここに若干の落とし穴が存在しています。実は、ハードディスクが2TBを超えると、Windows XP (32bit)以前のOSでは認識させることができなくなるのです。

==================マニアック記事。読み飛ばし推奨。=================
なぜ2TBに壁があるのかというと、原因は主にMBR(マスターブートレコード)の制限から発生しています。MBRとはハードディスクの先頭にあるデータで、OSの起動方法やハードディスク容量などの情報が書き込まれている領域のことですが、この情報は32bitで管理されているので、32bit…すなわち2の32乗個のセクタ数しか管理することができないという理由なんだそうです。一般的なハードディスクは1セクタ512バイトなので、計算するとこうなるのです。

2の32乗=4,294,967,296セクタ
4,294,967,296セクタ×512バイト=2,199,023,255,552バイト=2TB(テラバイト)

ちなみに、バイト数の計算は次のとおりです。
1KB(キロバイト) 1,024バイト
1MB(メガバイト) 1,024×1,024=1,048,576バイト
1GB(ギガバイト) 1,048,576×1,024=1,073,741,824バイト
1TB(テラバイト) 1,073,741,824×1024=1,099,511,627,776バイト

以上の理由から、2TB以上の領域は管理できないのです。
==========================ここまで==========================

この辺の事情は32bitのOSで3.2GBを超えるメモリを認識できないことと似ています。認識できない領域は未使用の領域として残ってしまうんだそうです。

Windows XP(64bit)やVista、7ではこの問題はクリアできているので、世間的には大きな問題にはなっていませんが、単純に「安いから買おう」と手を出すと痛い目を見る人もいるかもしれません。こうして考えると、様々な面で限界が垣間見える32bitが淘汰されていく時代がすぐそこまで迫っているように思えます。周辺機器やソフトウェアの対応も今ではほとんど心配ありませんし、機会があればそろそろ64bitに挑戦してみたいと思っています。実は未体験なんです!

HDD
2TBのHDD。円盤が4枚登載されています。美しいです…。

(投稿者:ちゅん)

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無線LANと電子レンジ

パソコンのネットワークで使用される無線LANの規格でIEEE802.11gみたいな表示をみたことがありませんか?

一般家庭に普及している無線LANは、IEEE(アイ・トリプルイー)という規格で、周波数や変調方式等を国際標準で定めています。この中の802.11b、802.11gや802.11nなどが2.4GHz帯という周波数を使用しています。この周波数は、TV、ラジオや携帯電話などよりはるかに高い(波長が短い)極超短波と言われる周波数なのですが、この2.4GHz帯が面白いのです。何がって?

順序立てて話をすると、まずISMバンドであること。ISMとは、Industry-Science-Medicalの頭文字で、日本語に訳すと、産業・科学・医療用の周波数帯となります。これは、国際機関であるITU(国際電気通信連合)によって指定されいて、電波をもっぱら無線通信以外の産業・科学・医療等の高周波エネルギー源として利用することになっています。この本来無線通信に使わないようにしてあった(言い換えると、あまり使われていなかった?)周波数なので、ISM機器からの混信を許容した上で、アマチュア無線に二次業務として使用する事が許されたりしていました。更にこれらの割り当てと重複する形で、最近急増した無線LAN等でも使用されるようになったのです。ちなみにISM機器からの電波の漏れは、厳しく制限されており、他の機器に影響があるようなことはほとんどありません。また、電子レンジや工業用加熱炉の多くはISMバンドの中心?を使っていますが、無線LANはバンドの端を使っています。なので同じ周波数帯でも共存が出来るのです。

次にISMバンドの本来目的である「高周波エネルギー源」に電子レンジのマグネトロンがあります。ご家庭の電子レンジも2.4GHz帯の電波を出しているのです。しかし金属で遮断された「庫内」に発射され、それらは暖める食品などの水分子を振動させます。振動することにより発熱して調理が出来る仕組みなのです。電子レンジは、水分が無ければ暖かくならないのです。試しにお皿だけをチンして下さい。お皿は冷たいままです。さて、この電子レンジから、少し電波が漏れたとします。勿論、漏れても人体には健康被害が出ない程度の話です。しかし当然、無線LANには影響すると思われます。しかし、ISMバンドは無線通信が主の周波数でないので致し方ない・・・・となるのかな?

IEEE802.11aとbとgの使えるLANカード
大出力の無線LANなら冷凍食品も”チン”と解凍出来る?

(投稿者:92)

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Windows標準のコピーを強化するフリーソフト

ども。
久しぶりに会った両親の第一声が「大きくなった?」だった、残念な担当ちゅんです。

さて、にわかSEを日々しておりますと、パソコンを入れ替える際など何かと大きいデータをコピーすることが多いのですが、Windows標準のコピーでは用が足りないと感じることが多いです。

例えば、大量のデータが入っているフォルダをコピーしようとして「残り時間30分」と表示されたとして、ようやく残り5分まで終了したところで何らかのエラーが発生して止まってしまった場合。再びコピーしようとすると「上書き」するしかなく、再び30分の苦行を強いられることになります。ここで「ファイルが新しければ上書き」ができれば、既にコピー済みの同一ファイルはスキップして効率よくコピーできます。

また、メールデータのように1つのファイルで数100MB以上あるような場合。Windows標準コピーはキャッシュを使用しているせいか極端に速度が遅くなってしまいます。

そこで登場するのがコピー機能を強化するフリーソフトです。

TeraCopy

○利点

  • 物理メモリをバッファとして利用するので高速コピー可能
  • ファイルのコピーなどの操作を一時中断、再開が可能
  • Windows標準のコピー機能と置き換えることが可能
  • 右クリックやドラックアンドドロップにも対応

×欠点

  • 対象PCへインストールが必要
  • 英語

FastCopy

○利点

  • 物理メモリをバッファとして利用するので高速コピー可能
  • 256文字を超えた名前のファイルもコピー可能
  • インストールせずにUSBからも起動可能
  • 日本製なのでメニューやヘルプが日本語

×欠点?

  • あまりに早すぎて本当にコピーされたか不安になる
  • コピー元、コピー先の指定が面倒

双方ともすばらしいソフトです。特に1つのファイルで数GBあるような動画などをコピーする際に威力を発揮します。やはり物理メモリをバッファに使っている効果は絶大です。個人的な感覚としては、出先などで大きなファイルをコピーしなければならない場合はFastCopyを使い、定期的に大きなファイルを扱ったり、データのバックアップを行ったりする場合はTeraCopyを使う感じです。どちらも、一度使うとやめられない類のソフトには違いありません(ちなみにFastCopyの作者さんはかの有名なIP Messengerの作者さんです)。

それでも、コピーする先のデバイスがUSBメモリで、PCがUSB1.1だった場合なんかは最悪です。転送速度が遅いのでコピー速度が頭打ちになってしまいます。本日、とあるPCからデータの抜き取りを行いましたが、きっちり「毎秒1MB」しか速度がでませんでした(泣)
ちなみに、USB2.0だと理論上「毎秒60MB」での転送が可能です。

FastCopy
大容量のファイルをコピーするときはこの記事を思い出してね

(投稿者:ちゅん)

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