ども。
2月の暖かさが恋しくなっている担当ちゅんです。
今年度から一部の部署でMicrosoft Teamsを試行運用しており、来年度からは全職員の業務環境に本格導入することにしています。今はその下準備として、利用環境を整えたり、運用方法を検討したりと準備を進めています。
そんな中で以前から気になっていたのが、Teamsで共有されたSharePointのドキュメントを開いた際の動作。ブラウザでドキュメントが表示されるのですが、開くまでにかなりの時間がかかっていました。LANではなくWANを超えてやり取りされるので、これまではてっきり「通信経路のどこかにボトルネックがあるのだろう」と思っていて、それらしい箇所(セッション数とか)を予想したうえで改善方法なんかをぼんやりと考えていた、そんな状況でした。
※当町は総務省が示す「β’モデル」採用自治体です。
すると先日。複数の部署から「なぜか夕方の5時を過ぎると急にネットワークが遅くなる」という連絡が寄せられました。職員の出勤時間である朝であればまだしも、夕方5時という点がとても気になります。聞くと5時頃ではなく、きっぱり5時。ネットワーク越しにバックアップでも動かしていただろうか・・・など色々と思い当たる点をたどっていた時、同僚てんちょ氏から「もしかしてこれじゃないですか」と。それは、見た瞬間「間違いないな」と思える設定項目でした。
何かというと、グループポリシーで設定していた「バックグラウンド インテリジェント転送サービス」の項目でした。BITSポリシーというもので、これを設定することにより、例えばWindowsアップデートの際、WSUSとの通信帯域を絞って、ネットワーク全体が輻輳しないように制限できるもの。当町の場合、この設定に「8:00~17:00は最大20Kbps」という、今では信じられないような設定が施された状況になっていました。つまり、平日の日中は業務に影響が出ないようにバックグラウンドの通信帯域を思いっきり絞っていて、17時を過ぎたとたん、堰を切ったように一気にデータが流れることでネットワークが込み合っているのだと。
これを見つけてからというもの、あの時のそれや、その時のあれも、全部このBITSの設定のせいだったんじゃないの?と疑ってしまいます。弊ネットワーク、今回の件に限らずこれまでも度々おかしな動作をすることがあったんです。今となっては「20Kbps制限なんだから当たり前だよ」と。
そして、その副産物として、なんと冒頭に書いたTeamsでドキュメントを開く動作についても嘘のように改善してしまいました。BITSがどのような通信の帯域を制限していたのかはわかりませんが、Microsoftにまつわる通信に一律網をかけていたとして何の不思議もありません。結局「これもだったね」と。
今回見つかった過去の遺産であるBITSポリシーについては、ネットワーク保守事業者とも相談のうえで「今のネットワークでは未構成でも問題ない」との見解で、項目を変更することになりました。職場のADやグループポリシーって、店ができてからずっと継ぎ足しで使ってきた秘伝のタレのようなもので、いつしか不要となった項目がいつまでも適用されていたりするものです。同業者の皆様もお気をつけください。
秘伝のタレ(現在の様子)
(投稿者:ちゅん)