ども。
12月の過ぎ去っていくスピード感にスリルを感じる担当ちゅんです。
12月といえば、当町にとっては(他の自治体も同様でしょうけど)来年度予算の編成時期となります。役場内に導入されるICT関連機器・システム等の計画に対しては、原則的に我々情報部門との事前協議が必要とされているため、連日、様々な部署から協議の依頼が寄せられています。
そうした中で、最近困っているのが「Windows 10」のグレードです。
ご存知の方も多いかと思われますが、Windows 10には個人向けの「Home」、個人・企業向けの「Pro」、企業向けの「Enterprise」、学校向けの「Education」という4つのグレードが存在しています。当町では基本的に業務用PCには「Pro」を導入して運用しているところですが、ここにきて「Enterprise」を必須要件に指定されたシステム用端末の協議が増えてきました。
しかも、単純にEnterpriseにするだけではなく「LTSC(旧LTSB)にしなさい」という指示。LTSCとは「長期サービスチャネル(Long Term Servicing Channel)」と呼ばれるもので、簡単にいえば定期的にリリースされるOSの新バージョンにはアップグレードせずに、セキュリティ更新のみが10年間受けられるというもの(で合ってますか?)。ここだけ見れば、我々のような職場のICT管理部門の人間は「これしかない!」と泣いて喜ぶところですが、実はそう単純なものでもないのです。
まず、このOSは高価です。価格は販売店によりますが、少なくともProより高額なのは間違いありません。しかも、販売形態はボリュームライセンスのみ。さらに、LTSCでは「Microsoft Office」の利用さえも想定されておらず、医療装置など「特定用途のデバイスに対してのみ使用してください」の注意書きもあります。つまり、職場で利用する端末全てをLTSCにしてしまえばいいという考え方は誤りなのです。
(参考外部リンク)Windows IT Pro Center:サービスとしてのWindowsの概要
それにも関わらず、あえてこのバージョンを指定してくるシステムが増えていることに対して「本当にこれが必要なのか?」という疑問を抱いてしまいます。しかも、そういう端末に限って過度にハイスペックなCPUを要求していたりして、踏んだり蹴ったりです。でも、最終的には「この要件を満たさない場合はサポートしかねます」と言われることが一番怖いわけで、担当者としてはしぶしぶ承服するという状態です。一体、何が正解なのかよくわからなくなってきます。
それにしても、これ系の話は書きづらくて仕方がありません。
(投稿者:ちゅん)