ども。
スマホが壊れ3日間ほど不自由していた担当ちゅんです。
とある出先部署に設置している屋外無線LANの調子が悪くなり、先日から調査を行っておりました。北国の厳しい冬を乗り越え、しかもその間は何の障害もなく元気に動いていたのに、比較的天候が穏やかな5月にすこぶる調子が悪いとは一体何事でしょうか。
現場からは「ネットがつながらず仕事にならない」という悲痛の叫びが。我々としても現地にも足を運び、原因の特定作業を急ぎました。
ようやく、不具合が発生している箇所を特定。どうやら子局側には特に問題がなく、無線が途切れるタイミングで、親局側のAPから5GHzの電波が発射されなくなっているようです。APのログを取得し確認してみると、そこには次のような記述が残されておりました。
Radar was found on station.
DFS start, use JAP table
br0: port 2(peer1) entering disabled state
最初にこれを見つけた時には「すごく珍しいものを見た!」という気分になりました。実は5GHz帯の無線の屋外利用では、同じ周波数を利用する気象レーダーなどの電波を感知した際には速やかにチャンネル変更することが義務付けられています。
上記ログからはその時の動きを読み取ることができ、レーダーを見つけたので停波した様子が記録されています。ちなみに、DFS(Dynamic Frequency Selection)というのがレーダーの検知機能です。
ならば、「原因はコレだったんだ」「無線機は正常だったんだ」と結論付けたくなるところなのですが、今回はそうもいかないようです。
なぜなら、このログをもう少し読み進めていくと、
DFS start, use JAP table
autoch_select: Auto Channel select ch=136
DFS start, use JAP table
autoch_select: Auto Channel select ch=104
DFS start, use JAP table
こんなログが延々と繰り返されているのです。これでは通信などまともにできるわけがありません。このDFS、調べてみるとどうやらレーダーとチャンネルがバッティングした場合、そのチャンネルは30分間利用できなくなり、さらに別なチャンネルに移動する前にはレーダー波の有無を1分間スキャンしなければならないと。これも義務。
結果として、これが動いている間は通信が途切れてしまい、今回の案件が発生していると思われます。
業者さんとも連絡を取り合いながら、本件は「おそらく機器の故障ではないか」ということで代替機と交換する方法で検討を始めました。しかし、本当にレーダー波との周波数バッティングであれば、一体何が起きているのか。空から降ってくる謎の電波、少し不気味ですね。
何の電波が降ってきているのでしょうかね・・・
(投稿者:ちゅん)