職員室のネットワーク環境を「有線化」

ども。
難しい問題も、結局は時間が解決するのかなと思うようになった担当ちゅんです。

8月くらいからずっと続けてきた「夏休みの宿題」である町内小中学校教育用PCのSSD化もようやく全てが終了し、少し早いですが「冬休みの宿題」に着手しました。もともと、今年は「教育案件の年」と決めていまして、1年のほとんどを費やして教育現場のICT化推進に力を注いでおります。

さて、昨今では「インターネット接続」といえば、まずモバイル環境の4G LTEが思い浮かび、次いでWi-Fiが思い浮かぶほど無線の環境は一般的になりました。そもそも、ノートPCを購入してもNICが搭載されていないとかザラですし、タブレットは無線オンリーですよね。そんな無線花盛りではありますが、我々はあえて時代に逆行するかの如く、学校の職員室のネットワーク環境を「有線化」する事業を行うことにしました。

無線は「ワイヤレス」の名のとおり、ケーブルが必要ないので電波の届く範囲であればどこでも接続が可能という最大のメリットがあります。OAフロアではない職場にネットワークを構築する場合、配線を露出するのが嫌なので無線を選択することも多いです。しかし、デメリットとしては例えばデフォルトゲートウェイまでPINGを通してみた時に明らかですが、有線と比べると応答時間(レイテンシ)が確実に落ちます。データが線の中を通っていくのか空間を飛んでいくのかの違いによる差は、ある意味では当たり前です。

通常であればこの差によって支障はほとんど出ないのですが、当町の校務用PCの環境は完全なるシンクライアントです。遠方にあるサーバに対してリモートすることによりデスクトップを表示しているため、このわずかな遅延がストレスになります。例えばキー入力の速度が速い人であれば、キーを押してから画面上に表示されるその一瞬のもたつきがでるのです。また、FAT環境であればインターネット通信は必要に応じて都度行われるのに対して、シンクラ環境では常時行われます。この場合、重要なのは速度よりも安定であると思っています。無線は周囲の環境によって電波干渉があったり、高速なデバイスと低速なデバイスが混在する環境だと低速なデバイスに引っ張られて速度が低下する現象などもあって、結論「有線にはかなわない」となるわけです。

ということで、今は一生懸命図面を書いていて、先日はパイロット的に1校を有線化してみるなど着々と業務を進めています。10月・11月はほぼ外に出ずっぱりになる予定ですが、冬休みの宿題はしっかりと期間内に終えられるよう頑張りたいと思います。

業者の仕事どこからどう見ても業者さんの仕事です

(投稿者:ちゅん)

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そんなところにハブが

ども。
今年度も下半期。引き続きよろしくお願いいたします。担当ちゅんです。

某学校にて、数日前から謎のネットワーク障害が発生しており、本日はその対応に向かいました。先生方から状況の聞き取りをすると「PC教室で生徒がPCを使い始めると職員室のネットワークがダウンする」とのこと。同じネットワークとはいえ、果たしてそのようなことが起きるものなのか、話を聞いただけでは原因は分かりませんでした。

本年度、ちょうど各学校の職員室のネットワーク環境を無線から有線に再構築する予定としていたこともあり、今回の障害の解決に向けて、まずは職員室のネットワークをきちんと整理してみましょう、ということになりました。

事前にLANの配線ルートを図面に起こし、現地ではなるべく単純作業となるように工夫。ハブから端末までのLANケーブルは当日現場で作るのではなく、あらかじめ3mのケーブルを大量に作っておくことで時間短縮を図りました。この作戦が完璧で、現場では特に何のトラブルもなくあっという間に有線LAN化は完了。「ぜんぜん速度が違いますね」というお褒めの言葉もいただき、やはり原因は無線にあったのか・・・と思った矢先に「あ、また落ちました」と。

やはりPC室を利用し始めると職員室のネットワークがダウンするようです。こうなると、一つずつ機器を確認しながら原因を探るしかありません。この学校の光回線の起点はPC室なので、PC室に設置しているONUから始まり、ルータ、スイッチと下流に向かって順に辿ります。職員室に向かっているLANケーブルを特定するため、ひとまず怪しいケーブルをスイッチから引き抜いて職員室のハブのランプが消えるかを試します。しかし、どのケーブルを抜いてもランプは消えません。となるとPC室と職員室との間に、何か別なものが挟まっている可能性が出てきます。

我が社に伝わる「古文書」を手に、校舎内をうろうろ。すると、見るからに怪しい壁面ボックスを発見。これを開けてみると中には何年前の物かわからないほど古いハブ(もちろん100BASE-TX)が稼働しており、そこに2本のLANケーブルが接続されていました。思わず「これだ!」と声を上げてしまいました。そのLANケーブルこそが職員室に向かっている「幹線」でした。
いくら職員室内をギガビットイーサにしようと、結局はこの幹線に置かれた古いハブを通って通信されるわけで、速度など出るわけがありません。今回の障害はこの古いハブに起因していたとは言い切れないですが、いずれにしてもこんなものは即刻撤去です。
一か八か、2本のケーブルを「JJアダプタ」でつないでみると、ちゃんと通信ができました。てっきり距離が長いから途中でハブをかませたのかと思ったのに、結局はそれすら不要というオチでした。

やれやれと思いながら、ふとボックスの中を見てみると、かつてそこに「屋外無線」が取り付けられていたと思われる同軸ケーブルの痕跡を見つけました。どうやら、これは過去のネットワークを流用して校内ネットワークを再構築した際の「遺産」だったようです。そう考えると、このハブは10年以上もの間動き続けていたわけで、それはそれですごいことだと思います。これで謎の障害が収まればいいのですが・・・。いずれにしても職員室からは「うおー!速い!!」という声が聞こえてきて、まずはホッとして帰路につきました。

ボックスの内部ありえないほど古いハブでした

(投稿者:ちゅん)

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夏休みの宿題 完結

9月も終わりということで、今年も残り100日をきって1日が早いなと感じております。
月末担当のおーるどです。

さて、先日からちゅん氏が投稿しておりました「夏休みの宿題」シリーズについてなのですが、昨日最後の学校の教育用PCのSSD化が完了し、PCを納品してきたところであります。
約1か月かけての作業となり、前半はデスクトップPC、後半はノートPCの作業となりました。
前半のデスクトップPCは、ちゅん氏が投稿しておりましたとおりで、後半のノートPCは、ほとんどの学校で同じ型のPCを使用していたためちゅん氏が作成したマスターイメージを私が展開、セットアップしていくというような流れで作業を行いました。ノートPCということで現場作業の必要性があまりなかったため一度回収させていただき、執務室内にて机に数台並べた状態で、換装・展開・セットアップを同時行っておりました。
基本は同じ内容で納品という形なのですが、中には「このソフトを入れてほしい」など必要に応じて、個別で対応という形で約50台あるノートPCの作業を終えたところであります。

今回「夏休みの宿題」ということで不調でありました教育用PCのSSD化に着手しまして、多少トラブルはあったもののなんとか終了し、これでしばらくは不調PCが出ないことを願うばかりです。
また、今年度の事業(冬休みの宿題)として町内の全小中学校の職員室の有線化が待っているので、まだしばらくは現場仕事が続きそうです…。


職員室にて使用するLANケーブル作り開始。
腱鞘炎になりそうです。

(投稿者:おーるど)

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現在のデジタルディバイド対策

ども。
とある事情で「ウォーキング」を始めた担当ちゅんです。はい、お察しのとおりアレです。

先日、町内で牧場を営む方から「我が家にも光回線を引いてほしい」と問い合わせがありました。

まず、当町における光回線を取り巻く状況についてはここ1年ほどで大きく変化してきています。これまでは自治体と地域が協力し合って通信事業者にエリア拡大を要望し、それを受けて全ての関係者が一丸となって光回線を整備(誘致)するという流れがありました。しかし、最近はそうではないパターンが散見されるのです。

これまでとは違うパターンとして、通信事業者が独自の判断で光のエリアを拡大する場面が増えています。今後、徐々にではありますが従来の電話回線(メタル)は廃止され、光回線に置き換えられていくというのは大きな流れとして間違いないことだと思いますが、ついにその動きが牧場など山間部にまで及ぶようになりました。もちろん、自治体の情報担当としては喜ばしいことに違いありません。ですが、あくまで通信事業者の判断によりなされるエリア拡大に対して、自治体としては「ただ指をくわえて見ているだけ」しかできないことがもどかしい面もあります。

さて、前置きが長くなりましたが、今回の問い合わせでは「地域で光が使えるようになったのに、うちだけがダメみたいだ」ということでしたので、実際に現地を確認したり、通信事業者に相談したりと動いていました。しかし、結果として600mほど先の電信柱までは光が来ていましたが、そこから延びている支線には光が乗っかっていないということがわかり、あくまで現段階では光のエリア外という残念な結果となりました。仮に600mの距離に光を整備するとなるとかなりの費用がかかりますので通信事業者の判断としては致し方がないと理解はしますが、そこにお住いの方の気持ちも痛いほど理解できます。

そうなると最後の手段は「モバイル回線」の活用ということになります。最近のモバイル回線は光回線に匹敵するくらい高速かつ安定した通信が行えます(現地での実測値で下り10Mbpsほどでした)が、通信のデータ量が多くなると制限がかかることもあり、やはり固定回線にはかなわない点もあります。
しかし、こうしたデジタルディバイド地域では背に腹は代えられない状況であり、今回の件もモバイルルータを活用して通信を確保するようアドバイスをしているところです。抜本的に対策するとすれば、その600mほど先の地点で光回線を契約し、そこから屋外無線などでネットワークを構築することになりそうですが、これも経費的な面でハードルが高そうです。

昨今の牧場では通信が必須な外国製の「搾乳ロボット」が導入され、インターネットが必要不可欠となっています。単純に「ネットで便利に生活したい」という話ではなく、仕事に直結するようになってきました。そうした場面でどのように解決を図れるのか、大きな課題です。

牧草ロール牧草ロールがきれいに積まれていました。八雲らしい風景です。

(投稿者:ちゅん)

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まさかのmSATA

ども。
週末に台風が近づいており、サーバのUPSなどを再点検した担当ちゅんです。

先日から行っている「夏休みの宿題」、各学校の生徒用PCのSSD化事業も佳境を迎え、残すところあと1校となりました。途方に暮れるような台数でしたが、地道にこなしていけば必ず終わりは見えます。明けない夜はないということですね。

で、そんな作業中の出来事。一生懸命ディスク交換に励んでいた臨席おーるど氏の手が止まり、腕組みをしながら首をかしげておりました。そんなとき「どうしたの?」とすぐに声はかけずに、どう対処するのかを観察する癖があるのですが、この時ばかりはすぐに「ちょっと見てほしい」と相談を持ちかけられました。

話を聞くと「ノートPCの本体にハードディスクが入っていないにも関わらず、電源を入れるとOSが起動してくる」とのこと。これまで学校で支障なく利用されてきたPCのディスクが入っていない、しかも問題なく起動するとなれば確かに意味がわかりません。
筐体の裏蓋が外されたPCを見てみると、確かに通常はディスクが収まっているはずの場所は空っぽの状態です。一瞬ミステリーかと思ってドキッとしましたが、私はすぐに気がつきました。

タイトルのとおり、そのPCはまさかのmSATAモデルでした。最近の薄型PCにはM.2 SSDが搭載されていることが多いですが、今回のmSATAはM.2が台頭したことで徐々に姿を消した(というかM.2はmSATAの後継にあたります)もの。私自身もこれまでプライベートでは触ったことがありましたが、業務で見かけたのは初めてでした。ちなみに、対象のマシンは国産有名メーカーの、ごくフツーの業務機。そんな凝った造りのものではないので、なおのことレアでした。
パッと見は内蔵無線のアダプターくらいにしか見えないようなものが記憶装置であったことに、おーるど氏は衝撃を受けたようでした。今回、ディスクについては交換せず、あえてこのマシンはmSATAのままでシステムを入れ替えることにして作業を続行しました。

mSATAディスクが入っていない!となるのも納得です

(投稿者:ちゅん)

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