現在のデジタルディバイド対策

ども。
とある事情で「ウォーキング」を始めた担当ちゅんです。はい、お察しのとおりアレです。

先日、町内で牧場を営む方から「我が家にも光回線を引いてほしい」と問い合わせがありました。

まず、当町における光回線を取り巻く状況についてはここ1年ほどで大きく変化してきています。これまでは自治体と地域が協力し合って通信事業者にエリア拡大を要望し、それを受けて全ての関係者が一丸となって光回線を整備(誘致)するという流れがありました。しかし、最近はそうではないパターンが散見されるのです。

これまでとは違うパターンとして、通信事業者が独自の判断で光のエリアを拡大する場面が増えています。今後、徐々にではありますが従来の電話回線(メタル)は廃止され、光回線に置き換えられていくというのは大きな流れとして間違いないことだと思いますが、ついにその動きが牧場など山間部にまで及ぶようになりました。もちろん、自治体の情報担当としては喜ばしいことに違いありません。ですが、あくまで通信事業者の判断によりなされるエリア拡大に対して、自治体としては「ただ指をくわえて見ているだけ」しかできないことがもどかしい面もあります。

さて、前置きが長くなりましたが、今回の問い合わせでは「地域で光が使えるようになったのに、うちだけがダメみたいだ」ということでしたので、実際に現地を確認したり、通信事業者に相談したりと動いていました。しかし、結果として600mほど先の電信柱までは光が来ていましたが、そこから延びている支線には光が乗っかっていないということがわかり、あくまで現段階では光のエリア外という残念な結果となりました。仮に600mの距離に光を整備するとなるとかなりの費用がかかりますので通信事業者の判断としては致し方がないと理解はしますが、そこにお住いの方の気持ちも痛いほど理解できます。

そうなると最後の手段は「モバイル回線」の活用ということになります。最近のモバイル回線は光回線に匹敵するくらい高速かつ安定した通信が行えます(現地での実測値で下り10Mbpsほどでした)が、通信のデータ量が多くなると制限がかかることもあり、やはり固定回線にはかなわない点もあります。
しかし、こうしたデジタルディバイド地域では背に腹は代えられない状況であり、今回の件もモバイルルータを活用して通信を確保するようアドバイスをしているところです。抜本的に対策するとすれば、その600mほど先の地点で光回線を契約し、そこから屋外無線などでネットワークを構築することになりそうですが、これも経費的な面でハードルが高そうです。

昨今の牧場では通信が必須な外国製の「搾乳ロボット」が導入され、インターネットが必要不可欠となっています。単純に「ネットで便利に生活したい」という話ではなく、仕事に直結するようになってきました。そうした場面でどのように解決を図れるのか、大きな課題です。

牧草ロール牧草ロールがきれいに積まれていました。八雲らしい風景です。

(投稿者:ちゅん)

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まさかのmSATA

ども。
週末に台風が近づいており、サーバのUPSなどを再点検した担当ちゅんです。

先日から行っている「夏休みの宿題」、各学校の生徒用PCのSSD化事業も佳境を迎え、残すところあと1校となりました。途方に暮れるような台数でしたが、地道にこなしていけば必ず終わりは見えます。明けない夜はないということですね。

で、そんな作業中の出来事。一生懸命ディスク交換に励んでいた臨席おーるど氏の手が止まり、腕組みをしながら首をかしげておりました。そんなとき「どうしたの?」とすぐに声はかけずに、どう対処するのかを観察する癖があるのですが、この時ばかりはすぐに「ちょっと見てほしい」と相談を持ちかけられました。

話を聞くと「ノートPCの本体にハードディスクが入っていないにも関わらず、電源を入れるとOSが起動してくる」とのこと。これまで学校で支障なく利用されてきたPCのディスクが入っていない、しかも問題なく起動するとなれば確かに意味がわかりません。
筐体の裏蓋が外されたPCを見てみると、確かに通常はディスクが収まっているはずの場所は空っぽの状態です。一瞬ミステリーかと思ってドキッとしましたが、私はすぐに気がつきました。

タイトルのとおり、そのPCはまさかのmSATAモデルでした。最近の薄型PCにはM.2 SSDが搭載されていることが多いですが、今回のmSATAはM.2が台頭したことで徐々に姿を消した(というかM.2はmSATAの後継にあたります)もの。私自身もこれまでプライベートでは触ったことがありましたが、業務で見かけたのは初めてでした。ちなみに、対象のマシンは国産有名メーカーの、ごくフツーの業務機。そんな凝った造りのものではないので、なおのことレアでした。
パッと見は内蔵無線のアダプターくらいにしか見えないようなものが記憶装置であったことに、おーるど氏は衝撃を受けたようでした。今回、ディスクについては交換せず、あえてこのマシンはmSATAのままでシステムを入れ替えることにして作業を続行しました。

mSATAディスクが入っていない!となるのも納得です

(投稿者:ちゅん)

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光ケーブルの引き直し

ども。
傍から見ると電話工事業者にしか見えないと言われる担当ちゅんです。

本年度、落部小学校では大規模改修が行われています。校舎が建設されてから相当な年数が経過しているので、外壁をはじめ教室や職員室などの補修、機械や電気設備の更新など改修は多岐に渡ります。そうした一連の工事の中で、我々が関わっている通信回線である「光ケーブル」の校舎への入線が支障となることが判明したのが7月の出来事でした。

(2019-07-26) にわかSEは大忙し!:超ウルトラCの入線口

上記リンク先にも書いたとおりですが、この現場は「トンデモない」ルートで光ケーブルが入線していました。これは当時の我々がやった仕事には違いないのですが、けっして蔑んでいる訳ではなく、結局のところ「そこからしか入線させられなかった」という事情が生んだ産物といえるわけです。ですから、別なルートから光を引き直すのは「言うは易く行うは難し」なのです。

あらかじめ業者さんと現場を確認し、大まかな入線ルートを決めました。通常、建物内に光ケーブルを引き入れる際には、天井裏に管を入れておくのがルール(転がしはダメ)ですので、業者さんに無理を言って管を入れてもらうことにしました。予想通りこの工事が大変で、業者さんいわく「ようやく開通させた」とのこと。特に外壁のコンクリートが厚く、特殊な工具を使わないと穴を空けられなかったとのことで、対応していただいた業者さんには苦労をかけました。

しかし、そのおかげもあってケーブルの引き直しはすごくスムーズでした。貫通穴に通っている管の呼び線に光ケーブルをつなぎ、目的の部屋の管から出ている呼び線を引っ張るだけ。これだけで複雑な校舎内のルートを一気に光ケーブルが通り抜けました。やはり事前の準備は大切です。あ、もちろんこの一連の作業は「本物の」電話工事業者さんが行っていますよ、念のため。
新旧、両方の光ケーブルが生きた状態で、ONUとの接続を切り替えます。通信断の時間はものの10分、ほぼシームレスに回線の切り替えは終了です。

最後に旧の光ケーブルを撤去していきますが、今や懐かしさしか感じられないウルトラCの入線口。私自身の若かりしときを振り返りつつ、一思いに撤去してきました。この入線口が開けられた思い出のサッシも来春までには新しいものになります。綺麗になった校舎で学ぶ子供たちの顔を想像しながら帰路につきました。

入線口ついに役割を終えた入線口。いままでノートラブルで頑張りました!

(投稿者:ちゅん)

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ノートPCの画面が暗い

ども。
このところ「秋になっちゃった」が口癖のようになっている担当ちゅんです。

世の同業者の皆さんは当然「Windows7問題」は解決されていらっしゃるでしょうね。長年に渡って利用してきたWindows7も、あと4ヶ月ほどでサポート終了となってしまいます。サポートが終了したOSを使い続けるとセキュリティ的に大変危険な状況となりますので、特に業務で利用するPCについてはWindows10などサポートが継続しているOSに入れ替える必要があります。

(参考)
Microsoft:2020年1月14日に、Windows 7 のサポートが終了

当町でも順調にリプレイスが進み、Windows7端末については両手で数えられるほどの台数となりました。残り4ヶ月でなんとか決着をつけたいです。

さて、そうした一環で先日はとある部署のノートPCを入れ替えることになりました。代替のノートPCにWindows10をクリーンインストールし、業務用PCに仕立て上げます。PCは4~5年前のモデルでしたが、メーカーからWindows10用のドライバが供給されており、なんら問題なく最新のOSが動くのが助かります。今回も自家製の秘伝の手順書を見ながら作業を進めました。

OSのセットアップが終わり、ドライバーも全て入れ終わりました。ディスプレイアダプターだけはIntelのサイトから最新版をダウンロードしてきて導入。全く問題なく作業できているはずでしたが、ここでトラブル発生。
ディスプレイのドライバを入れ終わったとたん、モニタがすごく薄暗くなってしまいました。例をあげると、ノートPCに接続している電源アダプターを抜いてバッテリー駆動させたときのような暗さ。モニタの設定では明るさはMAXにしてありますし、電源にも接続してあります。もしかしたらドライバが合わなかったのか?と思い、標準のドライバに戻してみたり、少し前のバージョンのドライバを入れてみたりと色々試しますが、一向に改善しませんでした。

困り果ててWindows10の設定を一通り確認していくと、ディスプレイの設定の中に見慣れない項目を見つけました。「照明が変化した場合に明るさを自動的に調整する」という設定なのですが、こんなの以前からありましたっけ?

調べてみると、この機能はPC本体に照度(輝度)センサーが搭載されている場合にのみ現れるものらしいということがわかりました。今回手掛けていたPCにもどうやらこのセンサーが搭載されているらしく、しかも厄介なことにうまく動いていないことから、周囲が暗いと誤検知?して画面が暗くなってしまっていたようです。回避方法は簡単、この設定をオフにするだけです。
最近、旧型のPCにWindows10をインストールする仕事が続いているのですが、設定項目があったり無かったりされると非常に困ります。せめて設定できない場合はグレーアウトしてあれば項目があるということは認知できるのに。困ったものですね。

設定画面規定値でオンになっているのも迷惑な話です

(投稿者:ちゅん)

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ピンポイントでネジが貫通

ども。
ちょっと力仕事をしたら右腕が上がらなくなった軟弱な担当ちゅんです。

先日、八雲小学校体育館にFreeSpotのアクセスポイントを設置するための工事を行いました。このFreeSpotは災害時の避難所として体育館が解放された際の通信手段確保が主たる目的となりますが、通常時は自由に、多目的にお使いいただけるものです。便利に使っていただけたら嬉しいです。

さて、そんな設備ですが設置工事には手こずりました。通信の根っことなる回線(スイッチ)は校舎内のサーバ室にあり、そこから体育館まで100m以上の距離をLANケーブルでつながなければなりませんでした。LANは長さが100m以上になる場合、途中にHUBなど電気を増幅させる機器を挟む必要があり、設計に苦労しました。それでも、ルートが決まり、なんとかこんとかLANを引くことに成功、ようやく体育館で無線LANが開通・・・するはずでした。

ケーブルの両端にRJ45のコネクタを取り付け、ケーブルテスターで疎通を最終確認します。しかし、結果は無残にも「ショート」となります。しかも、8本あるツイストケーブルのうち、3本がショート。これ、残念ながら工事の際に断線させてしまったと判断せざるを得ません。業者さんにも連絡をし、再度ケーブルの引き直しとなりました。

がっくりと肩を落としながら、数日前にやった仕事を再度行います。起点となる場所からLANを引き直していきますが、以前敷設したLANケーブルに新しいLANケーブルをつないで引っ張るとケーブルを置き換えることができます(これを業界用語で「いってこい」といいます)ので、そんなに大変な作業ではありません。次々と天井点検口を空けつつ、時には天井の建材をはがしつつケーブルを置き換えていきます。

作業を始めて少したったころでしょうか、業者さんが「あっ!!」と声を上げました。どうやら、断線ポイントが見つかったようです。
確認してみて驚きです。なんと天井の建材をはがしてみると、建材を元に戻した時のネジがピンポイントでLANケーブルを貫通していました!これには一同思わず絶句。LANケーブルの太さはせいぜい5mm程度。ここに4mmほどのネジを正確に打ち込むなど、狙っていても至難の業です。
よく見ると、建材を取り付けるための金具には溝があり、ここにLANケーブルが入り込んだことでずれずに固定されてネジが撃ち込まれたようです。ともあれ、これで原因ははっきりしました。その後は一気にケーブルを引き直し、無事に無線LANは開通しました。これから何年たっても、体育館に行くたびにこのことを思い出すに違いありません。

ネジが貫通したケーブル
こんなに見事に貫かれていても、5本は通信できていたことにも驚きです。

(投稿者:ちゅん)

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