ども。
台風崩れの低気圧が近づくたびに停電に怯える担当ちゅんです。
先日から偶然LANケーブルの規格の話が続きます。
現在、GIGAスクールネットワーク工事は順調に進んでおり、先日、ついに八雲中学校での配線・機器設置が概ね完了となりました。年明けから突貫で設計をはじめ、補助金の交付申請をし、予算を補正いただき、工事入札・・・と、これまでの数々の苦労を振り返りながら、いざ完成した姿を目の当たりにすると、冗談ではなく目頭が熱くなるものがありました。
その中でも、やはり大きな課題であったのはLANケーブルの規格です。今回の案件では原則的に10Gbpsの速度が出る通信環境が求められ、そのためケーブルはCat6Aが必要となりました。
念のためおさらいしておきますが、同じ「6」という数字でもCat6とCat6Aは全くの別物。最大速度でいえばCat6は1Gbps、Cat6Aは10Gbpsと10倍です。今はCat8という規格もあって、これは最大40Gbpsというトンデモないケーブル。では、Cat7はというと、結局速度は10Gbpsですし、正直私にはCat6Aとの明確な違いがわかりません。きっと、Cat7と迷ったらCat6Aで十分だと思っています。
そんな高速なケーブルですが、現場を見ていて業者さんの苦労が伝わってきました。まず、ケーブルが太い。見た目にも太いですが、手に持ったらなおさら太く感じます。そして硬い。事前に同業者からもそうした情報は入っていましたが、やはり自分の目で見て触ってみて、あらためて実感します。
そのようなケーブルを学校内に張り巡らせているわけです。特に壁面のAPへの接続では、壁の貫通穴からケーブルを出した後、ケーブルを鋭角に曲げることが不可能なのでAPの周りをぐるっと1周させることで対応。見た目云々ではなく、物理的に仕方がありません。
そして一番苦労したのがサーバラック内での取り回し。ケーブルが太くて硬いだけではなく、コネクタ部が長い。これは盲点でした。スイッチをラックに取り付けて、そこにケーブルを差し込んでいくのですが、あまりにケーブルのコネクタが長いのでラック前面の扉が閉まらないという想定外のトラブル。
今回はラックの奥行に余裕があったので、スイッチを奥にずらして取り付けることで全面のクリアランスを確保することができましたが、例えばスイッチの収納BOXなどをスイッチ寸法ギリギリで調達してしまうとケーブルが接続できないという大変な事態になることが想定されます。
普段からこういうケーブルを取り扱っている人にとっては当たり前の話なのかもしれませんが、我々のようなものがCat6Aなどという身の丈に合わないケーブルを扱うとこういうことがおきるという見本のような出来事でした。
長いコネクタ。そして赤い色が3倍速そうです。
(投稿者:ちゅん)