快適防御

ども。
北海道らしからぬ暑さが続きます。夏が好きなので心が躍る担当ちゅんです。

「VPNワイド・FTTH化」がひと段落したところで、次の仕事に着手しました。これまた懸案であった、学校ファイルサーバの集約化にとりかかったのです。

実はこの業務、今年の2月にも一度挑戦をしていたのですが、残念ながら「切り戻し」となっていたもの。詳しくはその際のブログをご参照いただければと思います。

>> まさかの切り戻し

満を持して作業を再開しました。前回、残念な結果となってしまった学校から移行作業を行っていきます。2月からの差分データを再度ストレージサーバにコピーしていきます。前回同様、ここまでは計画通りです。

データ移行が完了し、ドキドキしながら学校からの連絡を待ちます。すると…

「遅くて使い物になりません!」

がっかり。

このうえないがっかり。しかも先行導入した2校とも…。なぜだ!

さて、ここからは「にわか」の知識と経験、そして保守業者さんの英知を結集して、原因の特定作業に移ります。かなりの時間がかかりますが、心当たりのあるポイントをひとつずつ潰していくしかありません。

(1) ルータの設定内容は間違っていないか
(2) ストレージサーバの設定内容は間違っていないか
(3) 別なNASにアクセスしたとき、動作はどうなるのか
(4) 学校以外の場所からアクセスするとどうなのか

今回導入したストレージサーバに原因があるのか、それともネットワークに原因があるのか、はたまたそのどちらでもないのか。これを特定するため、上記4項目を調査しました。
すると、結果は次のとおり。

(1) 間違いなし。そもそも間違ったらインターネットもつながらない。
(2) これも間違いなし。ローカルからアクセスすると爆速。
(3) 猛牛のNASをつないでみると、「なぜか」速度が出る。
(4) 役場の出先の施設からアクセスしてみると、速度が出る。

このことから、原因は「学校のネットワーク環境」もしくは「学校に設置しているPC端末」の問題ではないかとアタリをつけました。

ここで私が「2つの学校で、共通しているものってなにかな」とつぶやくと、上司92氏が目を大きく見開いて「キ○○ソフト!」と叫びます。ウィルス対策ソフトです。
PC端末にインストールしているウィルス対策ソフトは同じもの、同じ設定です。もしかしたら、このソフトが悪さをしているのではないかと仮説を立てて、早速テスト。すると、これまでもたついていたファイルへのアクセス速度が劇的に改善するではありませんか。見事、ビンゴです。

原因は、ウィルス対策ソフトのリアルタイムガード機能。インターネット上のファイルをダウンロードする際に、それらをあらかじめスキャンする「完全防御」という機能が働くことで、動作が遅くなっていたようです。
一方、今回はこの設定を「快適防御」に変更したことで、おせっかいな機能が止まり、アクセス速度が向上したということのようです。

結果として、問題は解決。現在は「早いですね」というお言葉をいただき、無事に集中管理サーバへの移行となりました。
それにしても、ネットワークは難しい。原因の特定ができれば対応は簡単ですが、そこまで行き着くのが大変です。そして、今でも謎なのは、「なぜ猛牛のNASは速度が出たのか」。完全防御が動かなかった理由だけが、今でも謎のまま残ってしまいました。SMBだからかな。

ウィルス対策ソフトの設定
「パフォーマンスに影響する可能性があります」としれっと言われても…。ばっちり影響しました!!!

(投稿者:ちゅん)


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