戸籍が消失!?

自治体職員として気になるニュースを目にしました。それは「東日本巨大地震で被災した宮城県南三陸町で、全戸籍データが消失した可能性が高いことが明らかになった。」というものである。

今回の災害では、役場庁舎が被災した町が多いようです。先日もこの件で戸籍担当と話をしたばかりでした。平成6年に、行政サービスの向上、戸籍事務処理、関連事務処理の迅速性、正確性の向上を目的として戸籍事務を電子化することが可能となりました。八雲町でも遅ればせながら、昨年度と今年度で戸籍事務を電子化しています。手順としては、日々の戸籍異動を窓口端末で処理し庁舎内のサーバへ蓄積させます。そのデータは毎日業務終了後に他媒体へコピーされ、サーバとは別の場所で施錠管理されて、不測の事態に備えています。また、年に一度そのデータは、管轄の「法務局」へも提出しているようです。

さて、南三陸町は戸籍を電子化して保存していました。ところが、今回の大地震で庁舎全体が壊滅状態に・・・。データは仙台法務局気仙沼支局(宮城県気仙沼市)でも保存していたが、同支局のシステムも津波で水没したというのです。戸籍データを他の法務局や他の自治体と共有する仕組みは無いので、同町の戸籍データは完全消滅した可能性が高く・・・。心配です!戸籍データ消失の場合、同町に本籍を置く人は戸籍を証明する手だてがありません。銀行口座などの相続には一般的に戸籍謄本・抄本が求められますが、消失すれば提出が出来ません。旅券や免許証も発行できなくなるかも知れません。そこで、法務省は戸籍法に基づき、町に戸籍の作り直しを求めることになります。しかし、その作業は困難を極めることは確実です!こんな事、誰が想像したでしょう?

今後、戸籍の全国ネットワーク化?などの議論がなされるものと思います。サーバを手元に置かないクラウドなら災害に強いのかな?でも戸籍法の改正が絶対条件だろうし・・・。でも、データのバックアップって何処までやれば完璧なのでしょうか?100年に一度の大災害をも想定しないとダメなのかな?日本有史以来、いや人類史上初までもかな・・・?

江田法相は昨日(22日)午前の記者会見で、東日本大震災の津波被害で宮城県南三陸町が管理していた戸籍データが消失したことについて「仙台法務局気仙沼支局に更新前の資料やその後の届け出書が残っており、再生は可能」と述べ、関連資料を基に復元できると会見したそうです。まずは一安心・・・なのだろうか?

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(投稿者:92)


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