情報政策室員の2名は、選挙管理委員会の書記も併任しているので、7月11日執行の第22回参議院議員通常選挙の投票率向上を祈念して選挙ネタをもう少し。
選挙の開票所では、様々な機器を使用し迅速で正確な開票をおこなっています。今回紹介するのは、投票用紙の枚数を数える機械です。正式な名称を「選挙専用計数機 テラック-EL21型」といいます。開票所をご覧になったことのある方でしたらご存じと思いますが、開披後区分された投票用紙の枚数を高速で数えます。その性能は、ナント最速1500枚/分となっています。メーカーは選挙関連用品業界大手の"○サシ"ですが、このメーカーは、銀行などで紙幣を数える計数機も作っている会社です。この業界では他に、○本選挙センターや小○太などが有名どころです。
さて、開票所には2ラインに2台づつ合計4台のEL21がセットされます。誤りがないように、同じ票束の枚数を2台の計数機によって数える体制となっています。具体的には、1台目のEL21には20~100票で自動停止する様に設定をしておきます。(この票数は選挙により異なります)その計測した票束を、2台目のEL21によってもう一度計測し、間違いが無ければ次の行程へ廻されていきます。まさに開票所でEL21は、重要な戦力となっています。
しかしながら、このEL21にも弱点があります。数年前の選挙から投票用紙が「紙」から「BPコート紙」と呼ばれる紙では無い?ビニールのようなモノ?に変わっています。これは、紙だと投票箱に投票する時に、折り曲げると折り跡が最後まで残りますが、BPコート紙では折り曲げて投票しても、投票箱の中で元通り平らに開きます。折り跡も残りません。投票用紙が平らになっていると、開披作業の速度が向上することは言うまでもありません。良いことばかりのような「BPコート紙」なのですが、水分(湿気)に弱いんです。溶けてしまうのではなく、票どうしが粘着してしまうのです。投票用紙が2枚重なってこのEL21に入ると「二重」ランプが点灯しストップします。正しい動作なのですが、このエラーが頻発してしまうのです。なので特に夏の選挙は、選挙事務従事者の「汗」対策も重要な要素になっています。
タイトルに「戦力その1 EL21型」と付けたので、そのうちに「戦力その2」もしつこく書きたいと思います。
1分間に1,500枚の投票用紙を計測する テラック-EL21型
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