パソコン用語ってカタカナ(外来語)多すぎです。でも、日本語にすると逆に分かりにくくなったりするので、必然的に私たちの説明もカタカナが沢山になってしまいます。出来るだけ平易な日本語でと心がけるのですが、パソコンからしてカタカナですからね。
さて、最新のOSであるWindows7(ウインドウズ・セブン)で気になった事があります。今までのウインドウズでは、デスクトップ上に”マイ コンピュータ”というアイコンがありました。セブンではそのアイコンの表記が”コンピューター”と長音(ー)が付くようになったのです。チョイと他も探してみると「プリンタ」「プリンター」、「エクスプローラ」「エクスプローラー」等々、結構微妙に変更されているようです。
早速ググります。←検索サイトgoogleで調べることを若者?はこう言います。
検索単語は、”コンピュータ”と”コンピューター”と”表記”で完璧です。約260万件のサイトがヒットしました。
分かったことは、 表記のルールが2つあるらしい。
昔からある JIS規格の表記ガイドライン(JIS Z 8301)
JIS規格に従うと「コンピュータ」「プリンタ」「エクスプローラ」となります。
(詳しくは、Z8301を日本工業標準調査会のJIS検索でどうぞ)
原語(英語)の語尾の長音符号を省く場合の原則/例がでていました。
a)その言葉が3音以上の場合には、語尾に長音符号を付けない。
エレベータ(elevator)
b)その言葉が2音以下の場合には、語尾に長音符号を付ける。
カー(car),カバー(cover)
c)複合語は、それぞれの成分語について、上記a)又はb)を適用する。
モータカー(motor car)
d)上記a)~c)による場合で、1)長音符号で書き表す音、2)はねる音、
及び 3)つまる音は、それぞれ1音と認め、4)よう(拗)音は1音と認めない。
1)テーパ(taper) 2)ダンパ(damper) 3)ニッパ(nipper) 4)シャワー(shower)
JIS規格では、長音符号を極力省いて文字数を減らすことでテキスト容量を削減したり、文字面積を減らし
て画面を広く使えることから、工業界ではこういった表記が一般的だったようです。パソコンも工業分野の商
品なので、ウィンドウズの製造元であるマイクロソフト社も、このルールを使っていたようです。
新表記は、内閣告示第二号(1991年)をベースにしたもの
平成3年6月、時の内閣総理大臣 海部俊樹は、国語審議会の報告をもとに内閣告示第二号(1991年)を定めています。(詳しくは、文化庁の国語表記の基準をご覧下さい)
「er」「or」「ar」などで終わる単語は原則、「コンピューター」「プリンター」「エクスプローラー」など末尾の長音符号を表記するというもので、新聞やテレビ、一部IT機器メーカーでは既に取り入れられている表記だそうです。
なので、マイクロソフト社は、ウインドウズ7(正しくはIE8Beta2)以降の同社製品・サービスで外来語をカタカナ表記する際、末尾に付ける長音符号(ー)の表記ルールを、内閣告示に従って変更する事にしたようです。「IT機器の一般化に伴い、より一般的で実際の発音に近い表記に統一する。」としています。
でも、内閣告示には、次のような但し書きもあったりします。
英語の語末の~er、~or、~arなどに当たるものは、原則としてア列の長音とし長音符号「ー」を用い
て書き表す。ただし、慣用に応じて「ー」を省くことができる。
〔例〕 エレベーター ギター コンピューター マフラー
エレベータ コンピュータ スリッパ
結局、JIS規格では「コンピュータ」で、内閣告示では「コンピューター」という表記でどちらも正しいということになります。実際は、技術系の業界ではJIS規格に準拠し,マスコミ等は内閣告示に準拠するようです。
我々も、当サイトでの表記をどちらにするか、決めておいたほうがよいのかもしれません。
上がセブンで下がXPのアイコンです。
(投稿者:92)