消防署は究極の24H365D

ども。
コロナ禍により熊石地域のお祭りも中止、気を落としている担当ちゅんです。来年こそは・・・。

先日、消防署から電話がありました。「通信指令室で使っている大型のモニタが故障した」とのこと。このモニタですが、調達時に私が仕様書を作成したのでよく覚えています。用途としては119番の通報を受けた際に、通報者の住所から地図を表示させたり、消防署員の招集を行うためのツールを表示させたりする重要なもの。私は常々「機器がもし故障した場合、まず確認すべきは人の命に関わるかどうか」と言い続けています。今回の場合、万が一119番通報を受けたタイミングで完全に故障したら、それこそ人の命に関わる重大トラブルになってしまいます。

急ぎ現地に向かって状況を確認。43インチの4K高精細モニタが2台、うち1台の画面が全体的に暗くなっていて、さらに数か所が圧迫痕のように白く光っています。署員に話を聞くと「最初は画面全体が激しくフラッシュしたようになって、それが収まったらこの状態になった」とのこと。辛うじて画面は確認できるものの、一歩間違ったら本当にモニタが使用不能になってもおかしくありませんでした。
※なお、そういう事態になっても対応できるよう、消防署では代替手段をしっかり用意されているとのことで安心です。

故障状態を確認しつつ、ふと、もう1台のモニタを見てみると、そっちも薄っすらと帯状に暗い箇所が・・・。同時に導入したモニタが2台とも故障。ちなみに、確認したところ導入は3年前でしたので故障にしては早すぎるんじゃないかと思いながらも、よく考えてみれば消防署は究極の「24H365D」。通常の利用では1日8時間で3年間使うとすれば8,760時間となるところ、消防署ではその3倍、26,280時間も使っている計算になります。つまり、9年間の利用相当ということで、これでは壊れるのも致し方がないですね。

今回のモニタは、このようなことも事前に十分想定できましたので、5年間の無償修理保証を付帯していました。これには手前味噌ですが3年前に仕様書を作成した自分に「グッジョブ」。無事に修理を手配し、完了するまでは万が一のことがあっては困りますので代替のモニタを配備し、ひとまず一件落着となりました。この現場に限ったことではありませんが、やはり重要設備には「予備」や「冗長」が必須だなと再認識しました。

壊れたモニタ写真だと判りづらいですが、白っぽいところが光っていました。

(投稿者:ちゅん)


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