ども。
怒涛の勢いで一週間が過ぎていきました。担当ちゅんです。この一週間でZoomの会議が3回・・・。
そんな中ですが、昨日、GIGAスクールネットワークの負荷テストを実施することができました。理論上は「すべての端末からストレスなく一斉に動画を閲覧できる」ように構築したネットワークですが、それは機器はもちろん、周辺環境も整っていることが前提です。実際にはインターネットの速度はベストエフォートですし、一部の機器に通信が集中した場合は輻輳してしまったりと、やはり綿密にチューニングをしなければ正しく動作しません。
今回のテストでは生徒数が多い「八雲小学校(500CL)」と「八雲中学校(250CL)」にお願いして、あらかじめ時間を決め、全校生徒に全力でネットワークを使ってもらうという、我々のような立場の人間からすれば胃が痛くなるような状況をあえて意図的に作り出すということを考えました。
八雲小ではGoogleクラスルームを経由してWebアクセスを、八雲中ではGoogleドキュメントに自分の名前をひたすら入力してもらうことをそれぞれ依頼。その裏側ではネットワーク保守業者さんがファイヤーウォールやルータのリソースを確認しつつ、私は保守用ChromebookでGoogleのインターネット速度テストを実行。さらに、インターネットの出口とは別な場所にiPerf3のサーバを立て、そこへのスループットを確認するという万全の体制です。
まずは八雲中。校内放送を合図に一斉にGoogleドキュメントを起動。監視していたファイヤーウォールのセッション数が2400から28000へと一気に跳ね上がります。ですが、ネットワークはなんとか持ちこたえ、5分間に設定したテスト時間をクリア。実際に使用感を確認しましたが、特に動作が不安定になることもなくちゃんと動いたようで「さすがGIGAスクール」と、すっかり気分を良くして調査を終えました。
が、問題は八雲小でした。こちらはあらかじめ予定していたテスト開始時刻の20分前くらいからじわじわとセッションが増えはじめ、開始5分前の段階で7300、そして開始直前には35000セッションに到達すると「落ちました」。通信速度が速い・遅いのレベルではなく、そもそも特定のURLに接続ができない。この状態が5分間続き、調査終了。残念な結果になりましたが、あえて厳しい環境を作って、ある意味「落ちて当たり前」と思って行った調査です。こちらとすれば、ものすごく貴重なデータを取ることができて、そういう意味では大成功に終わりました。
ちなみに、ネットワークが落ちた原因についてはすでにある程度特定できていて(ルータのセッション捌き回り)、これから改善に向けて検討を進めることになります。
今回、負荷テストを実施してみて、改めて「これが一斉学力テストなど本番でなくて本当によかった」と思っています。いずれ、必ずそうした場面はあるわけですが、ぶっつけ本番をやってネットワークが止まるなどあってはなりませんから、事前にやっておく必要性は高いといえます。学校さんにも協力を依頼しなければならず、事前の計画や事後の分析などハードルも若干高いですが、これをやるかやらないかは大きな差になると思います。世の同業者さん、ともに頑張りましょう!
必ず解決して新年度にリベンジすることを誓います
(投稿者:ちゅん)
適当な機材入れてるのが原因
インフラ導入でケチったからそうなる
>改めて「これが一斉学力テストなど本番でなくて本当によかった」と
これ、回線の問題もありますが、サーバ側も気になるところです。
4年ごとに動くとある業務のシステムの4年前の話になりますが、全国から印刷をかけると
その後2時間ぐらい帰ってこないため、担当者は朝7時に印刷ボタンを押すためだけに
出勤していたという話があります。
また、同じところの違うところが管轄しているとあるシステムも集中すると、
発行ができないよーという事象がありました。
全国同時CBTを行った場合、学年ごとだったとしてもそこそこの同時負荷がかかり、
試験料を取るならともかく、取らないのなら費用的に無理なのでは?とふと思いました。
もちろん個人的な感想です。
コメントへの返信が遅くなりました。申し訳ありません。
通信の負荷を考える際に「ボトルネック」を意識しないと、仮に問題のあった点を直したところ、次の機械がパンク(ボトルネックが移動)というのが難しいところです。もちろん、サーバ側の負荷のことも考えなければなりません。
GIGAスクールではネットワーク構築も大変でしたが、やはり運用が本番ですね。