ども。
眼精疲労が絶賛蓄積中の担当ちゅんです。
本日は特殊な案件でのSOS。公的に借りている、とある「住居」でインターネット接続ができなくなったので見てもらえないかと相談を受けました。住居となれば、私にできることは限られます(後述)。とりあえず、保守用のPCだけを持って、現地に向かいました。ひとつひとつ、原因の可能性をつぶしていくしかなさそうです。
まず、その住居のネット環境は「VDSL方式」でした。
(参考リンク)NTT東日本 VDSL方式 | 集合住宅の導入工事と配線方式について
興味のある方はリンク先をご一読いただければと思いますが、簡単に言えば建物までは光ファイバー、建物の中はメタルで配線されている方式です。・・・だからといって、何か特別なことがあるのかと言われれば、設定上は特に何もありません。宅内にあるモノがONU(光回線終端装置)なのか、VDSLモデムなのかの違いくらいです。でも、故障となれば、可能性のひとつとして「VDSL集合装置」の故障というのもありますね。レアですが。
早速、LANケーブルをつないで、ブロードバンド接続(PPPoE)を試みます。機器の故障よりも、圧倒的に多いのが設定の間違いなんですよね。ですが、やはりつながらないようです。この時点で「接続情報を間違っているから繋がらなかった」という線は消えました。
ふと、VDSLモデムを見てみると、LINEが点滅しています。調べてみると、どうやらLINEは点灯するのが正常で、点滅は断線している状況であるとのこと。こうなれば、可能性はぐっと絞られ、「電話ケーブルの断線」か「そもそも契約はどうなっているか」、最後は「機器や設備の故障」のいずれかということになりそうです。
念のため、契約情報を確認してみるも問題なし。正常動作を確認している電話ケーブルと交換しても状況は同じだったので、私にできることはここまで。あとは回線業者さんにバトンタッチです。故障受付に電話をし、状況を詳しく説明。修理の手配をして、ひとまず案件としては終了です。
その後、どうなったのか確認してみると、どうやら壁に埋め込まれているモジュラージャックの不良だったようです。これでは解決できるわけありませんでした。そもそも、電話のモジュラージャックは「電気通信設備工事担任者」という資格を持っていないと工事することができないのです。無資格者は、故障かどうかの一時判定をすることしかできないわけですが、現場では意外とこの一時判定ができるかどうかが重要視されるんですよね。そもそも、資格の有無以前に、モジュラージャックの持ち主は回線業者かもしれませんから、他人のものを勝手に弄るということ自体がありえないことですけどね。
原因は機械ではなく壁のほうでした。
(投稿者:ちゅん)