ども。
出勤は作業着+長靴の担当ちゅんです。
先日から話題にしている病院でのネットワーク設計業務が大詰めを迎えています。その中で、私が担当することになったのが「図面の切り出し」でした。
建築工事で設計業者さんが作成したA1サイズの図面(フロア平面・プロット図)から、各部屋ごとに図面を切りだして、それをA3サイズのPDFファイルにするという内容です。アナログ的な手法からデジタル的な手法まで、10人いれば10通りのやり方がありそうです。
ハサミで物理的に切り出してコピーするという方法が一番単純で確実だとは思いましたが、それでは何の進歩もありません。悩んだ結果、私はデジタル的な手法にチャレンジしてみることにしました。
まずは、業者さんからCADデータをいただきました。CADといっても様々なソフトがあり、何のソフトで作られたかによって扱いが全然違います。強引に開くことはできたり、中にはそれすらも不可能だったり。一太郎のファイルをWordで開けますか?という話に近いものがあります。
今回いただいたCADデータは、ほとんどがAutoDesk社の「AutoCAD」でした。一介の情報担当者が高価なAutoCADなど持っているはずもなく、最初の段階でまさかの断念・・・かと思いきや、調べるとAutoCADには無償の「DWGビューア」というソフトが存在していることを知りました。PDFを開くための「Adobe Reader」と同じように、AutoCAD専用のDWG形式のファイルを開いて、印刷する(編集不可)というソフトです。
これをインストールして、とりあえずCADデータを開くことはできるようになりました。
次に、部屋の切り出しです。CADなど使ったことはありませんでしたが、この辺はフィーリングで。AutoCADは他のCADと比べて、初心者にもわかりやすい作りになっていると思います。編集は出来ないと言われながらも、メニューにあった「レイヤー」を操作してみると、不要なパーツを消したりできることを知り、ネットワークに関係のない設備などを消すことができました。肝心の切り出しも、印刷メニューの中に「窓」という選択項目を見つけ、これで任意の場所を出力できました。一度紙に印刷して、それをスキャナに流せばPDFにできますが、ここではデジタルにこだわり、フリーソフトの「Cube PDF」を使って、データから直接PDFに変換することにしました。
さて、最後の仕上げです。切り出した各部屋のPDF図面に、「事務室」とか「診察室」など文字を入力します。PDFの編集には専用のソフトが必要ですが、ここでも必死にフリーソフトを探し、「Foxit J-Reader」なるソフトを発見。PDFの中に直接文字を打ち込み、枠で囲み、それを保存することができます。このソフト、無料なのが理解できない完成度で、広く万人にオススメできます。
ということで、ほぼ全ての作業を「お金をかけずに」行ったという点で、たいへん自己満足度の高い仕事ができました。製品版のAutoCADがあれば、もちろん最初から全ての作業が行えましたし、Adobe Acrobatがあれば編集作業だって楽勝です。でも、これらソフトを持っていないからといって、仕事ができないかといえばそうではないんですよ、という一つの例になればと思います。あきらめたらそこで試合終了です。
フリーとは思えないほど高機能なDWGビューア。見るだけなら製品版は不要です。
(投稿者:ちゅん)