八雲学講座⑤「すすめ!八雲ワイナリー計画」

こんにちは!社会教育課のぐみです。
いよいよ最終回を迎えた八雲学講座の様子をご紹介します(マイク)

11月28日(木)には、八雲町地域おこし協力隊で醸造用ブドウ栽培推進員として勤務されている茂木琢磨さん、茂木真夕子さんを講師にお招きし、
「すすめ!八雲ワイナリー計画~醸造用ブドウ栽培の現場から~」
というテーマでお話を伺いました。

八雲町初となるワイン作り・ワイナリー建設に向けて、昨年4月に地域おこし協力隊として着任したお二人。
栽培に豊富な知見を持つ八雲町出身の琢磨さんと、ソムリエの資格も持つ真夕子さんという頼もしいタッグで、いままさに挑戦されている八雲町産のワインづくり。
その計画像やブドウ栽培の現状がどのようになっているのか教えていただきました。

広く町民を対象にこのようなお話をすることは、実は初めてというお二人(意外!)
この日のために、たくさんの解説資料を作ってきてくれました(拍手)

八雲と言えば「1週間に8日曇る」と冗談を言われがちですが、そんな印象とは反対に、近年は温暖化の影響もあってか八雲町はワイン造りにとても適している土地なんだとか。(世界でも有名なワイン産地と、気候条件はとても似ているんだそう!)
(その分、これまで適地とされていたところも、栽培に不敵な環境になってきているんだとか)

栽培初年度だった昨年。
トラブルが起きては原因に悩み、対策を講じ…その道のりは順風満帆ではなく、関係者の苦悩を思うと胸がキュッとなりました。
それでも今年の圃場の様子、たわわに実ったブドウたち、その収穫作業やワイン製造の様子を動画でも見せていただき、「本当に八雲でもブドウ(ワイン)ができるんだ…!」と感動しました。(なんと前年度比18.5倍増の収穫量だったんだとか!)

講座終了後には、
講師への質問や講座の感想を伝えたいと受講生もたくさん残ってくれていて、講師にも最後までお付き合いいただきました。それだけ皆さんが強く関心をお持ちだということですよね。八雲の新たな可能性、未来への展望を感じる、最終回にぴったりな講座だったと思います。

八雲町産のワインづくりは、町に住む皆さんと手を携えて取り組んでいきたいと語っていたお二人。
八雲には豊かな海産物、乳製品があり、それらと「マリアージュ」する八雲ワインができたらとっても素敵ですよね。(今年の講座ラインナップを改めて振り返ったとき、それらと最終回がうまく関連しているな…とちょっと感動したり…)
ワインの完成が起爆剤となって、また八雲の産業が盛り上がっていくことに期待!
オール八雲のブドウで作られたワイン、今から飲むのがとても楽しみです♪

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また来年度の八雲学講座も、「知れば誰かに話したくなる…知られざる八雲のひみつ」をモットーに、魅力あるラインナップでお届けできるよう企画していきます!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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八雲学講座④「みんなで作った八雲町酪農百年記念史」

こんにちは!社会教育課のぐみです。
前回に引き続き、4回目の八雲学講座の様子をご紹介します。

11月20日(水)には、酪農家の都築享子さんを講師にお招きし、
「近代酪農発祥地・八雲~みんなで作った『八雲町酪農百年記念史』、その編纂舞台裏~」
というテーマでお話を伺いました。

道内における近代酪農発祥の地と言われる八雲町。
その変遷をまとめた「八雲町酪農百年記念史」が昨年9月に刊行されました。
現役酪農家や元農協職員らが3年がかりでまとめあげた260ページは、史実に加えコラムや写真なども多数盛り込まれ、八雲町における酪農の昔と今を学び、これからを考えていく上で必読の1冊!
その編纂舞台裏について、編纂責任者をつとめられた講師から、エピソードたっぷりにお話しいただきました。


今回は担当職員と講師との掛け合い形式で実施。わたしもドキドキ。

講師自身も「えっ、八雲の酪農って100年になるの?」と人づてに聞いたところからすべては始まったそうで、酪農仕事で忙しいし、記念史作成なんてなかなかできないよね…無理だよ…と話が立ち消えそうになったところ、都築さんは
「百年に1度という節目にはなかなか立ち会えない!」
「ここで記念史にまとめなければ先人たちに申し訳ない!」
という想いから記念史作成に着手され、編纂責任者として奔走。(すごい)

知識、予算、経験、どれもがゼロからのスタートだったということで、その編纂舞台裏は本当に苦労の連続だったそうなのですが、
町内各地域でまとめられていた酪農史、
情報を寄せてくれる町民、
原稿を書いてくれる関係者……たくさんの想いある皆さんの協力を得て、まさに足元からひとつひとつの手作りで完成された、我が子のような記念史なのだそうです。(涙)

八雲で連綿と紡がれてきた歴史と情報、人…まさに「八雲だからこその土壌」があったこそ作ることができた1冊なのだと感じました。
作成にあたって参考にされた各地区の酪農史たちも持参いただきました。

人間の半分は男性と女性なんだから、男性だけではなく女性も学んでいくことが必要!と、
「女子」酪青研(日本酪農青年研究連盟)が日本で初めて組織されたのもここ八雲町…ってエピソード、すごくないですか?
その記念すべき1回目となる海外研修(スイス研修)にも、(全国から参加者を募集したけど)八雲町から9名もの女性が参加したそうで!
それも一軒一軒酪農家を回り、「お宅のお嫁さん、お嬢さんを、ぜひ研修に行かせてやってくれ!」と頼んで回られた方がいたのだとか。(すごい、すごい…)

講師の家に眠る、当時の研修アルバム(秘蔵写真)も見せていただき、当時の海外における酪農の状況を学ぶことはもちろんのこと、
そこに付随する生活文化も細かく視察されていたようで、学習への意欲というか、教養の高さというか…そういったものが八雲町にはDNAとして昔からあったんだ、八雲ってすごい、と改めて感じました。

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八雲学講座③「MILK LAND Yakumo」

こんにちは!社会教育課のぐみです。
前回に引き続き、3回目の八雲学講座の様子をご紹介します。

11月16日(土)には、八雲ハンドメイドの会代表、戸田美恵子さんを講師にお招きし、
「MILK LAND Yakumo~八雲の母さんたち直伝!八雲産牛乳を使った調理実習~」
というテーマで実施しました。

平成4年に酪農家女性で結成された「八雲ハンドメイドの会」。
牛乳の素晴らしさや生産者の想いを消費者に届けるべく、地場牛乳を使ったチーズ作りや牛乳消費拡大のための料理講習会を定期的に行っているそうです。
講座では、会の活動にかける想いや牛乳の素晴らしさについて教わった後、八雲産の牛乳・食材を使って実際に調理実習を行いました。

この日はみなさんエプロンと三角巾を身に着け参加!

いつもの講座とは雰囲気が違い、グループに分かれてのワイワイとした調理風景でした。
せっかく同じ講座を受講している仲間、これもご縁ということで、いっしょにご飯を作って食べて、
皆さんの交流も深まっていたら嬉しく思います。

会のみなさんに教えてもらった絶品メニューは下記5品!

●サケとチーズのちらし寿司
●ホタテ入り牛乳味噌汁
●チーズと軟白ネギの豚肉巻き
●じゃが・かぼサラダ
●超かんたんティラミス

どれも八雲で絞られた牛乳、作られたヨーグルトを使い、ミルク尽くしの献立でした。
軟白ネギやホタテなど、八雲ならではの食材をふんだんに取り入れてくださったのも、八雲愛を感じます★
どれも自宅で再現しやすいようにと簡単レシピで教えてもらい、「これいいね!」「家でも作ってみようかな!」と大好評でした。

ちなみに、会で作成し販売しているチーズ「牛乳の華(みるくのはな)」の由来は、「牛乳がいちばん華やかに変身するのがチーズだと思うから」なんだそうですよ♪

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八雲学講座②「八雲発!ホタテ貝殻で海への恩返し」

こんにちは!社会教育課のぐみです。
前回に引き続き、2回目の八雲学講座の様子をご紹介します。

11月14日(木)には、野田生にある有限会社北栄の代表取締役 小杉 直司 さんを講師にお招きし、
「八雲発!ホタテ貝殻で海への恩返し~洗剤から土壌改良、舗装材まで~」
というテーマでお話を伺いました。

国道5号線を函館に向かって走っていると、必ず目に飛び込んでくる白い謎の山…
これが全部、ホタテの貝殻だと聞いた時には驚きました!
ホタテ養殖が盛んな八雲町だからこそ、その貝殻を有効活用して製品開発につなげている地元企業があるなんて、
これは皆さんでぜひお話を聞きたい!と社長にオファーしました。

以下、講座の要項より抜粋。

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産廃処理されてしまうホタテ貝殻の有用性に着目し、洗剤から土壌改良剤など、数多くの製品開発を通して環境保全につなげてきた地元企業の取組を学んでいきます。
また、今年特許を取得した道路舗装材について、その開発舞台裏もお伺いします。

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八雲生まれ、八雲育ちの小杉社長。
地元愛から生まれた製品の数々、そしてホタテ貝殻の持つ性能には驚きです。

市販の洗剤には界面活性剤が含まれていて、使うほど海を汚してしまう。
ホタテの貝殻を使って商売をさせてもらっているから、ホタテ貝殻で海に恩返しをしたい…と
環境にやさしい洗剤を多数開発されてきたそうです。素敵なエピソードですね。

会場では、実際の製品を手に取り、使いごこちを体験させてもらう場面も。
受講生も興味津々でした!

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八雲学講座①「落部における漁業のおはなし」

こんにちは!社会教育課のぐみです。
今年も秋に公民館生涯学習講座「八雲を知ろう!八雲学」を開講することになりました。
講座の詳細はこちらをクリック

昨年度に引き続き、各回の様子をちらっとリポートしていきます!

11月6日(水)には、落部漁業協同組合専務理事の鎌田和弘さんを講師にお招きし、
「落部における漁業のおはなし~過去から現在、未来へ~」
というテーマでお話を伺いました。

落部といえば、畑作はもちろんですが漁師町というイメージがあって、
落部のみなさんは春先になると「ホタテの耳吊り」で大忙し…とよく聞いていました。
最近は噴火湾でも原因不明のホタテ稚貝大量死のニュースが相次ぎ、不安が尽きませんね…。

この日は鎌田専務のお話を通して、
落部における漁業の歴史を紐解くとともに、八雲町における主産業の1つであるホタテ養殖、その水揚げ状況等について学ぶことができました。

会場の様子。今年は29名の町民に受講いただいています。

近年は昆布などの海藻があまり生えておらず、きれいに海底まで見えてしまっているということで、
実際に空中ドローンが撮影した落部の海の写真を見て唖然…。エメラルドグリーンの海がきれいなこと…。
昔は真っ黒に見えるほど海藻が生えていたんだとか。

藻場再生のために、藻を食べるウニの駆除も行っているそうですが、そのウニに給餌し、試行錯誤の工夫を重ね養殖。
うにバターなどの加工品にして販売にもつなげているそうです。

現在は、新事務所を建設工事中の落部漁協。
自家発電機能を備え、有事の際の避難所やコミュニティ施設としての機能も付加予定なんだとか。
地域の農家さんが作った作物を販売する直売所も併設…?などなど、いろいろな構想があるそうで、
完成した暁にはまた受講生の皆さんと訪れてみたいと思いました。

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