椎久 年蔵
道南地域随一のアイヌ文化の伝承者
ユーラップアイヌのリーダー トイタレキこと、椎久年蔵(しいくとしぞう)は、明治時代に遊楽部に生まれました。 才能によって若くして集落のまとめ役となり、漁業のかたわら農業も営み、また優れた狩猟者としても知られました。日露戦争の際には補充砲兵輸卒として満州に従軍して叙勲を受けました。徴兵される頃までアイヌ語と日本語を併用して生活し、文化的な知識も極めて豊富でした。
椎久年蔵は、ユーラップアイヌの世話役として生活の近代化に尽力するとともに、言語学や民族学の分野では、渡島半島地域随一の伝承者として知られました。
椎久コレクション
1930年代から研究者の調査に協力し、数多くの記録を残し、その多くは、市立函館博物館に収蔵されています。